特定の条件を満たしていれば給付を受けられる公的給付金。申請しなければもらえないものがほとんどで、「知っている者だけがトクをする」現実がある。
ここでは、家族と住まいに関する助成制度をピックアップしてみた。
住宅関連の助成は、ここに挙げもの以外にも多数存在する。「地元の業者に依頼する場合」との条件が付くことが多く、地元の経済を活性化する目的もあるひとつずつの補助は高くないものも、複数の制度を併用することも可能なため、ぜひ覚えておいて機会が来たら上手に利用しよう。
条件次第で給付されるので見逃すな!
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すまい給付金
国土交通省が行う住宅購入者を対象にした給付金。消費税率引上げによる負担を緩和する目的で創設された制度。収入額が510万円以下の人は最大30万円、消費税が10%に上がれば収入額775万円以下の人を対象に最大50万円が給付される。
高齢者住宅改修費用助成制度
介護保険の助成制度。高齢者や障害者が生活しやすいように、階段に手すりをつけたり、床の段差を解消したりといった住宅の改造する場合に助成金を受けられる。上限は20万円。
排水設備補助金制度
制度の名称は自治体により異なるが、下水道、配管、トイレの水洗化、排水工事などを行う際に、補助金が支給される。屋外排水設備工事限度額10万円、浄化槽の掘り上撤去工事限度額10万円(岩手県滝沢市)など。
緑化推進事業補助金
生垣を作ったり、樹木を植えたり、屋上ベランダや壁面を草花で彩ったりすると、補助金が支給される。地震などによる災害防止のため、緑化する場所の既存ブロック塀などを取り壊す費用の一部も対象となる。整備にかかった費用の2分の1、支給上限10万円(大阪府大阪市)など。
結婚祝い金
主に人口が減少している市町村が、人口増加を期待して行っている制度で、結婚してその市町村に一定期間住むことが条件となっている。金額は5~10万円のところが多いが、例えば海外から配偶者を迎えて村内に6か月以上定住すると「海外配偶者確保祝金」として100万円を支給する長野県泰阜村のような極端な例もある。
長寿お祝い金
祝い年である傘寿(80歳)、米寿(88歳)、卒寿(90歳)、白寿(99歳)と100歳に、自治体からお祝い金が支給される。80歳、88歳に区内共通商品券3000円分 (東京都品川区)など。ただし高齢化社会で負担が大きくなっていることから、廃止して他の高齢者福祉へ転換する自治体も増えている。
不妊治療助成金
不妊治療は、心の負担だけでなく経済的な負担も大きくなるもの。厚生労働省は、自治体の指定を受けた医療機関での特定の治療に助成金を支給している。対象の条件は夫婦で所得が730万円未満であること。なお、治療開始年齢によって助成を受けられる回数が異なる。