池袋・新宿・東京駅へ20分圏内

赤羽【首都圏格差シリーズ】憧れの街の意外な現実

北区赤羽が躍進を続けている。北区の区役所こそ王子に譲っているものの、北区の中心地としての活気は以前から赤羽に軍配。王子市民からは異論もあるかもしれないが、十条から赤羽エリアの地元住民は「北区の中心は赤羽だよね」とする意見が一般的。リクルートの「住みたい街(駅)総合ランキング」で赤羽は、2015年が48位だったの対して、2016年は20位、2017年も21位にランクインしている。
暮らすに当たって、赤羽駅周辺エリア最大の魅力は都心へのアクセス環境だ。池袋駅へはJR埼京線で約9分、新宿駅へも埼京線で15分ほど。JR京浜東北線を使えば秋葉原駅へ約17分、東京駅も20分弱でいける。さらに、JRよりも運賃は高めだが、赤羽岩淵駅から東京メトロ南北線を使えば飯田橋駅まで約20分。東京都心のあらゆる場所へ20分圏内で行けるため、サラリーマンや学生の通勤・通学に絶好の地なのだ。
ただし、夕方のラッシュ時における混雑が尋常ではないことは付記したい。国土交通省が発表する混雑率(平成27年度、輸送人員を輸送力で割った値)は、京浜東北線の川口→赤羽(7時25分から8時25分)で177%、埼京線は都心へ至る道中の板橋→池袋(7時50分から8時50分)で183%を記録。同省によれば、180%は「無理をすれば新聞を読める」混雑というが、現実には周囲に迷惑がられること必定だ。合わせて、埼京線は痴漢件数が非常に多い路線として知られている。こうしたマイナス事項も知ったうえで、都心へアクセスの良さを浴したい。無論、赤羽の勤務、通学なら申し分ない。

地元商店街と複合商業施設やスーパーの共存

赤羽【首都圏格差シリーズ】憧れの街の意外な現実

赤羽駅東口

 赤羽が人気の秘訣は、発達した鉄道網だけではない。駅周辺で何でも買い揃えられる便利さ、お酒好きにはたまらない古き良き飲食街(飲み屋街)の充実ぶりがある。
 赤羽(1から3丁目)の昼夜間人口比率(日中の流入人口を足し流出人口を引いた「昼間人口」を常住人口で割った値)は197・5%、赤羽南(1から2丁目)のそれが163・2%(ともに平成22年度の国勢調査)。赤羽地区に限れば、昼間、住民の約2倍の人が集まっている計算になる。赤羽駅周辺いかに商業や就労の地であるかがわかる。
 北区の商都としての赤羽を少し具体的に見てみよう。飲むならまずは東口至近の「赤羽一番街商店街」、買い物ならば東口徒歩3分ほどの「赤羽スズラン通り商店街」という地元民が経営する店だろう。西口すぐの再開発地区・パルロードには、「アピレ」(基本は21時までの営業)、「ビビオ」(飲食店は23時、ほかは21時まで営業)といった専門店街のほか、食料品売り場などが22時まで営業のイトーヨーカドーもある。
 さらに、赤羽岩渕駅にも遠くない、赤羽駅東口から徒歩3分ほどの赤羽2丁目には西友が24時間営業し、同じ町内をあと数分歩けばダイエーが夜11時まで営業と、帰りが遅いサラリーマンやOLにはありがたいスーパーが2店舗ある。
 が、警視庁の犯罪情報マップ(2016年)によれば、周辺地域のなかで赤羽駅東側の商店地域は犯罪の発生率が高い地域だ。万引き、窃盗、自転車盗、粗暴犯(暴力)、公然わいせつ……など、くれぐれも注意が必要だ。これに関して、近隣の十条市民ウン十年というサラリーマン氏いわく、「もともと赤羽でやんちゃしていた人たちが今では商店主。そうした人たちが目を光らせているから、チェーン店なんかでは味わえない良さ、飲み歩くのが好きで、根っからの地元民ともコミュニケーションをとれる人なら赤羽はいいところ。まぁ、静かではないし土地も家賃も高いけどね」。

オーナー強気の赤羽バブルで家賃は割高?

 じつのところ、赤羽は今バブル真っ只中にある。2017年4月の地価公示価格は、赤羽駅周辺の平均が1平米79・8万円、王子駅は同57・7万円、東十条駅は同58・9万円。周辺でもっとも高い。東口至近の赤羽1丁目には、1平米240万円という場所もあるというから驚きだ。赤羽の地価は2016年比で約4・2%の上昇を見せた。
 赤羽の北側を荒川(隅田川)が流れていることからわかるように、駅東側一帯をはじめ駅周辺はかつて水田という低地帯で、「今も大雨にあると駅前は水であふれる」(前出氏)が地代は上昇中だ。長蛇の列ができていた某人気ラーメン店は、2017年春に閉店したが、事情通によれば「地価が高いときに売り抜けたんでしょうね」。続けて「ただ、そんな赤羽バブルも、いよいよ飛ぶんじゃないかって地主や商店主らは気を揉んでますよ。そうしたいっぽうで、建て替え、リフォーム物件を筆頭に家賃や物件の値段は高め。赤羽は人気タウンってことで、オーナーが勝負してるんですよ」とも。
 便利な東口にこだわらなければ家賃も違うが、かといって西側の台地に位置する赤羽台は、トンネルを抜けて坂道。深夜バスもないため心細く、買い物も通勤もやや大変になる。また、西口の都営住宅方面は、深夜、治安面でやや不安という声も少なくない。
 そうしたいっぽうで、西側の台地(赤羽台2から3丁目)には大雨で水びたしになる心配はなく、地盤もいいために自然災害などに強い長所がある。

東京都北区洪水ハザードマップは→こちら

 

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