若い人ほど「年金なんて将来はもらえない」「年金はいずれ破綻する」といった考えで年金を払わないらしい。だが、それで老後はどうするつもりなのか? 何の備えもなくただ貧しい老後を迎えるつもりなのだろうか? 今回は、日本の年金が破綻する可能性は低い。しっかり年金を払ったほうが安心だという話をしよう。
年金の受給資格期間は10年に短縮されている!
老後2,000万円問題で揺れる年金。年金があっても老後に2,000万円も足りないという話なのに、年金の未納者は約4割もいるという。「どうせ年金なんて将来はもらえないし……」「年金はいずれ破綻するよ……」といった漠然とした考えで年金を払わないのは本当に正しいのだろうか? もしかすると、数年後にガンの特効薬や完治する治療法が生まれるかもしれないし、自動運転が普及すれば交通事故死する確率も減るだろう。そうなると、平均寿命は今よりずっと延びることになる。そのときアナタは年金なしで本当に豊かな老後を過ごせるだろうか?
そもそも年金は加入義務があるので支払わないという選択肢はない。もし、年金未払いを放置しておくと最後は資産を差し押さえられる。逆に、年金を支払えないほど収入が低ければ免除や猶予してもらう制度もあるので、収入がある人は年金を払ったほうがよい。また、年金の受給資格期間は25年から10年に短縮されている。数年でも年金を払ったことがある人なら、あと何年か頑張るだけで年金受給資格が生まれるかもしれないのだ。
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ジンバブエはハイパーインフレによって100兆ジンバブエドルまで発行される事態に……。2015年には通貨としては廃止された。日本の年金が破綻すれば、日本円の価値も暴落する……?
日本の年金が破綻する可能性は極めて低い!
ネットでは日本の年金は破綻するかのような記事をよく目にするが、本当に日本の年金は破綻するのだろうか? 確かに今のままでは、将来、年金の受給額は減り受給年齢も引き上げられるだろうが、このような改定をすることで年金が破綻する可能性を減らしているのである。
また、年金を破綻させると生活保護者が数千万人に膨れ上がる。このお金はすべて国の負担となるので、年金を破綻させないほうが国としては得するのである。しかも、日本の公的年金積立金は2017年時点で164兆円も積み上げられている。これは年金支給額の2年分に相当する額だが、このような巨額の年金積立金を持っている国は日本以外にはないと言われている。これらの理由から、日本の年金が破綻する可能性は非常に低いと考えるのが妥当であろう。
仮に日本の年金制度が破綻すれば、それは日本という国が破綻することを意味する。そうなれば日本円の信用はなくなり、ジンバブエドルのように無価値になるだろう。本気で年金が破綻すると考えているなら、利子がほとんどつかない定期預金は解約して、今すぐ外貨預金や金などに投資して海外に移住すべきだ。もし、日本より安心・安全な国があるのなら……。