「時間はスマホで確認するから時計なんていらない」「何十万、何百万もする時計を買うなんてバカバカしい」「Apple Watchで十分じゃん」そんな考えの人は多いかもしれない……。だが、数ある時計のなかでも10年後も購入価格をキープできる特別なブランドがある。それが「ロレックス(ROLEX)」だ。確かにロレックスは何十万、何百万もする高級品だが、モデルによっては数倍に値上がりすることもある。そこで今回は、元鑑定士の筆者が、将来も資産価値がある「ロレックス」について解説しよう。
ロレックスならどんなモデルでもいいわけではない!
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時計にまったく興味がない人でも「ロレックス(ROLEX)」というブランドは聞いたことがあるだろう。他社の時計は、よほどのプレミアモデルでない限り、基本的に年を追うごとにどんどん価格が安くなってしまうが、ロレックスだけは特別だ。人気モデルなら、将来、販売価格の数倍も高くなる場合もある。ロレックス社は公表していないが、実は同じモデルでも気付かない程度にデザインが変更されていたり、発売から数年で生産中止になりプレミア化するモデルも存在するのだ。そこで今回は、元鑑定士の筆者が「10年後も価値のあるロレックス」について、こっそり解説したいと思う。
まず、覚えておきたいのは“すべてのロレックスが高騰するワケではない”こと。ロレックスには、18金素材や宝石をちりばめた豪華モデルもあるが、初期投資は非常に高額。しかも、今後高騰する保証もない。今狙うべきモデルはズバリ! ビジネスマンに人気のある“ステンレス素材で製造されているスポーツモデル”なのである。
■デイトナ
「KING OF ROLEX」と言う名に相応良いロレックス唯一のクロノグラフ。数あるロレックスの中でも数十年間その人気が衰えることはなく、200万円以上で取引されている。近年では60年代~70年代ヴィンテージモデルがとんでもない価格に高騰している。
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■サブマリーナ
1953年に誕生した世界初のダイバーズウォッチ「サブマリーナ」。ロレックスの中でも非常に高い人気を誇っており、数多くのモデルが存在する。しかも、コレクターが喉から手が出るほど欲しい「赤サブ」「軍サブ」「Wネーム」と言った希少価値が高いモデルがいくつも存在しているのが特徴だ。
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■GMTマスター(Ⅱ)
ロレックスがアメリカン航空パイロットの為に開発したパイロットウォッチ。異なる国の時間を瞬時に把握できる機能を備えている。2007年のモデルチェンジを機に人気のスポーツモデルに。その後、旧型やヴィンテージモデルも再注目されるようになり、現在は2トーンベゼルが評価されている。
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今狙うならステンレス製のスポーツモデルだ!
今、ロレックスを買うならステンレス製のスポーツモデルに限るが、スポーツモデルは正規店でも品薄状態が続いているので、根気強くお店に通わないと入手できないかもしれない。実は、ロレックスの価格にいちばん影響があるのは為替レートだ。ロレックスはスイスで製造されるため、基本的には円安だと販売価格が高くなり、円高だと安くなるのである。また、消費増税に伴い国内定価が0.75%~1%ほど上昇をしたが、2020年1月からはさらなる定価改訂も行われている。ほとんどのモデルで3.3%~3.5%ほど値上げされたのだ。
そんな状況で筆者が密かに注目しているのが「エクスプローラーⅠ(型番214270)」である。ほとんどのモデルが値上がりしているなか、このモデルだけは価格据え置きとなっているのだ。これは、今年、新型モデルが発表されると同時に、現行モデルは生産中止になる可能性が高いと推測できる。もし、この推測が正しければ数年後に「エクスプローラーⅠ」が高騰する可能性は十分あると思う。
■エクスプローラーⅠ
シンプルなデザインのエクスプローラーⅠ。今年、生産中止となれば数年後に値上がりも期待できる可能性はある。
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