近年、以前にも増して身近になってきたキャッシュレス決済。「PayPay」や「au PAY」といった、キャッシュレス決済のひとつ「QRコード決済」が、2019年頃から大々的な還元キャンペーンなどで一気に普及したのは記憶に新しい。しかし急速に普及した一方で、使い慣れないキャッシュレス決済ではこれまで気にしたことのなかったセキュリティ対策も必要になってくるだろう。
今回は、犯罪被害に遭わないために用心すべき注意点を、決済の種類3つに分けてご紹介していこう。
自己防衛が全ての基本

支払い時のクレジットカードは極力店員に預けないようにしたい
2020年9月に大きな話題となったドコモ口座の不正引き出し事件。この一件も、“セキュリティの穴”を突かれたことが、被害が拡大してしまった原因のひとつと言われている。だからこそ、自分の財産のセキュリティ管理は「銀行がやってくれてるから安全でしょ」と他人任せにせず、日頃から自己防衛を心がけることが大切になってくるのだ。
【キャッシュレス決済のセキュリティで注意すべきポイント】
1.接触型カード(クレジットカード・キャッシュカードなど)
クレジットカードなど接触型のICカードで注意すべきは、“スキミング”と呼ばれる手口での情報漏洩だ。犯罪者は“スキマー”と呼ばれる読取機を使ってクレジットカード・キャッシュカードのデータを読み取り、そのデータを基に偽造カードをつくって不正利用を繰り返すという。
そのためスキミング対策で重要なのは、カード情報を不正に読み取られないこと。読取機は犯罪者の手によってATMのカード挿入口に設置されていることもあり、たびたびスキミング被害がニュース番組で報じられている。日頃からATMでキャッシュカードを利用する際には、周囲に不審な機器が設置されていないか確認していきたい。またクレジットカードも、海外など治安に不安のある場所では店員にカードを預けたままにせず、不正に扱われていないか確認しておくことも大切だ。