トップシェアのPayPayすらも浸透しきってない若者のキャッシュレス利用率が低いワケとは

みなさんは“若者”と聞くと、どのような人物像を思い浮かべるだろうか。どこにいてもスマホで音楽や映画を楽しんでいて、年上の世代には難解な流行を当たり前のように理解できて、何よりも最新技術を見事に使いこなしている。少なくとも筆者の抱いているイメージはこのような感じだ。だが実は、若者たちの間ではいま話題のキャッシュレス決済の利用率は驚くほど低く、現金派の意見も根強いのだという。
今回は、そんな若者たちのキャッシュレス決済との関わり方をご紹介していきたい。

若者の“キャッシュレス決済”離れ

(Image:slyellow / Shutterstock.com)

QRコード決済業界で断トツのシェアを誇るPayPayも浸透しきっていないようだ

 「au PAY」のCMで高校生に扮するタレントがQRコード決済を使いこなしているように、「世に出た新しいサービスを真っ先に使っている層」と思われがちな若者世代。しかし意外にも、キャッシュレス化の進む現代でいまだに現金を使う割合が高いのだという。SHIBUYA109エンタテイメントが18歳から24歳までの男女を対象に行ったオンライン調査によると、76.5%もの回答者が実店舗で買い物をする際の支払いに現金決済を利用していると答えたという。実に4人に3人以上が現金に頼った生活をしている実態が浮き彫りとなった。一方でQRコード決済の利用率は40.5%。世間的に見れば低い数字ではないのだが、筆者が想像していた「ほぼ全員が使うほど浸透している」と表現するには程遠い普及率だ。

自分のお金を浪費から守れるのは自分だけだ

 現金決済が圧倒的に優位な理由を聞くと、若者は「現金はいくら使ったかわかりやすい」「キャッシュレス決済はつい使いすぎてしまいそう」という大人顔負けの浪費防止意識を持っていたという。学業の合間を縫ってアルバイトに励んで手に入れたお金をムダにしたくない、という高い意識は見事と言うほかない。
 また、キャッシュレス決済の1ヵ月の支払金額は「5,000~10,000円」が20.9%で最も多かった。大人であれば1回の支払いで超えることも少なくない金額だが、ムダ使いを抑えたい若者が懸命に衝動買いをセーブしている雰囲気が伝わってくる。

 2019年にキャッシュレス推進協議会が報告したデータでも、「キャッシュレス決済を利用していない」と答えた割合が圧倒的に高かったのが10代の若者世代だ。これも「“ポイント還元”などおトクな誘惑に負けず、自分のスタイルを貫いている」という見方ができるだろう。「老後2,000万円問題」などたびたび個人の資産形成への取り組みが話題となる昨今だが、令和の若者は大人よりもよっぽど堅実な性格を備えているのかもしれない。彼らが高齢者となったとき、どれだけ悠々自適な生活を送るのか想像すると羨ましくなってしまう。

参照元:若者のキャッシュレス決済利用実態を調査!【時事通信社】

オトナライフ編集部
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