日本で不動の地位を確立しているiPhoneシリーズ。需要の高さもあって、大手携帯キャリアメーカー3社も揃って取り扱っていることはみなさんもご存知だろう。その人気ぶりは中古市場でも存在感を放っており、ネット上の取引サービスで月間取引数のトップ10が全てiPhoneで占められるほどだ。
今回は、衰えを見せない日本のiPhone人気と、世界でのiPhoneの利用率を比較してみたいと思う。
フリマサービスでトップ10を独占
iPhoneといえば、Apple社製のスマートフォンシリーズで2007年に初代iPhoneが登場して以降、様々な機種が発売されている。オシャレでスタイリッシュなデザイン・機能を有し、Android携帯との差別化が図られている。全世界で発売されているが、とくに日本国内では高い保有率を維持し続けている。
その人気は現在も健在で、中古スマートフォン・タブレットを専門に取り扱う「ムスビー」を運営するウェイブダッシュの報告によると、2020年9月にムスビーで取り扱われた中古スマホは、1位から10位までをiPhoneが独占。1位には2017年発売のiPhone8が輝き、発売後間もないiPhone SEも4位に入っている。さらには2014年発売で2019年にサポートが切れているiPhone6もランクインするなど、新旧問わない様々な機種が並んだ。加えてタブレットに視線を移してみても、発表された5位まで全てiPad。iPhoneだけに留まらないApple社製品の人気ぶりが伺えた。
スマホでもガラパゴス化する日本
iPhone人気といえば、新機種が発売されるたびにApple Storeの前に行列ができる光景を覚えている方も少なくないだろう。ビジネスパーソンの間でも、「iPhoneとAndroidの2台持ち」という文化が流行した時期もあった。Android利用者の場合は、家電量販店でスマホケースなどスマホアクセサリーを探すのに苦労した経験があるのではないだろうか。
実際、iPhoneのシェアはこれまで調査のたびに毎回Androidを上回っており、一説によれば70%近いシェア率を獲得していた時期もあったという。
日本では圧倒的なシェアを誇るiPhoneだが、世界的に見た場合の存在感はどの程度なのか。統計データを掲載している「StatCounter」で確認すると、世界で利用されているスマホOSはここ1年ずっとAndroidのOSが75%前後を占めながら安定した首位に立っている。一方、iPhoneに搭載されたiOSは25%台を推移。日本とは真逆の結果だ。国別に見ても、iOSが優勢なのは日本やアメリカ、カナダなど一部の地域だけで、欧州などではAndroidが強いのだ。
かつてスマホが登場する前にも、独自の進化を遂げた「ガラパゴス携帯(ガラケー)」として知られた日本の携帯電話文化。ガラケーからスマホに変わった現代でも、独自色は色濃く残っているようだ。日本のブレないiPhone信奉文化は、まだまだそのオリジナリティを高めていきそうだ。
参照元:2020年9月の中古スマホ取引数ランキング【ムスビー】
※サムネイル画像(Image:Mr.Mikla / Shutterstock.com)