今度は大丈夫? 小池都知事の掲げる「5つのレス」改革も、過去の実績が不安の種に

10月9日に開かれた会見で小池百合子東京都知事が打ち出した方針が話題を呼んでいる。書類への“はんこ”を廃止する「はんこレス」など「5つのレス」を推進しデジタルガバメントへの取組を加速させるという。しかし小池都知事といえば、初当選した際の公約にあった「7つの0(ゼロ)」がほとんど達成できていないことが、ネット上などでたびたび話題となっている。
今回の5つのレスは、果たして達成できるのだろうか。

はんこ文化の改革に切り込む国と東京都

(Image:Mei Yi / Shutterstock.com)

情緒あふれる文化としては魅力的なはんこだが、書類に必須となると多くの人を困らせている

 9日の東京都の定例会見に登場した小池都知事は、新型コロナウイルス感染症や都内の観光促進事業などコロナ禍における注目度の高い内容を報告。続けて、東京都庁の5つのレスについての提言を行った。この取組では、はんこレスをはじめ、「ペーパーレス」「FAXレス」「タッチレス」「キャッシュレス」の5つのレスを同時に進めることでシナジーを生み、加速度的に都庁のデジタル化を実現させていくことを狙う。
 はんこレスは、菅義偉首相が「脱はんこ」として全省庁に指示を出したことでも話題となったばかり。それを踏まえて小池都知事も、デジタル化の代名詞としてはんこレスを押し出してきたのだろう。

(Image:yu_photo / Shutterstock.com)

東京都庁は改革の真っ只中にいる

 たしかにこれら5つの目標が達成できた場合、都庁は世界に誇れる先進的な自治体へと成長していることだろう。しかし、どれだけ金科玉条を掲げていたとしても、実現できないものに価値は無い。この取組の今後は、ひとえに小池都知事の実行力にかかってくるのだ。
 実は小池都知事は2016年の都知事選で初当選したとき、都政の課題解決のための7つの0(ゼロ)を公約に掲げていた。「待機児童」「介護離職」「残業」など、近年都内で注目を集めていた問題で、それら7つをゼロにすることを目指すとしていた。しかし再選を果たし二期目を迎えた2020年現在、解決できている課題は「ペット殺処分ゼロ」のみだ。その結果はたびたび思い出したように話題にのぼり、ネット上では「コロナ禍で『満員電車ゼロ』が達成できたな」など半分皮肉のような話も囁かれている。

 実行力に疑問を呈されることのある小池都知事だが、今回のはんこレスやキャッシュレスは国もとくに力を入れている案件だ。国と都が一丸となって見事達成することができれば、デジタル化の波は他の自治体にも大きく波及していくだろう。小池都政の真価が問われる分水嶺でその実力を発揮できるか。今後の進捗に注目していきたい。

参照元:都庁も原則はんこレスに ペーパーレスやキャッシュレス化など「5つのレス」推進【ITmedia

※サムネイル画像(Image:yu_photo / Shutterstock.com)

オトナライフ編集部
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