エリートを出し抜いて1位になったのは先生

「収入を求めて先生になった」という話はあまり聞いたことがない
そんな突如下降していった金融業・保険業に代わって1位に立っているのは教育、学習支援業だった。これは名前の通り、何かを教える“先生”にあたる産業だ。学校の先生以外にも、学習塾や英会話教室、体操教室、スイミングスクールなども含まれる。
「先生」と言われて「高収入の稼げる仕事」というイメージは無いかもしれないが、20代から60歳を迎えるまでほぼ一定のペースで収入が伸び続けており、非常に安定した収入を得られる仕事であることがわかる。全年齢層の平均で比較しても、金融業・保険業の46万円に次ぐ45万円という結果を残しており、その生涯年収の高さが伺えた。
働き盛りの30代40代で大きく稼げる金融業・保険業は、向上心の強い若者にはキラキラと輝いて見えていかにも“エリート”といった雰囲気だろう。しかしその影には着実に収入を積み上げていく先生がいる。どこか「ウサギとカメ」のような構図だが、どちらを目指したいと思うかは、人によるのかもしれない。
参照元:厚生労働省 令和元年賃金構造基本統計調査 結果の概況【厚生労働省発表 厚生労働省大臣官房統計情報部】