世界の携帯電話契約サービス数・スマートフォン出荷台数を見ると、2020年は新型コロナウイルス流行の影響もあり全体数では伸び悩んだ。しかし5G(第5世代移動通信システム)対応のスマートフォンの出荷台数に限って見れば、2019年の20倍以上に膨れ上がる見込みだ。さらに2021年は前年の倍になるだろうという予想も発表されている。
10月には5G対応モデルの新型iPhoneが発売されるなど、世界中で本格的に急速に普及の兆しが見える。新しい情報通信の時代が訪れようとしているのかもしれない。
新型コロナウイルス流行で携帯業界にも打撃が

急速な進化を遂げてきたケータイは、5Gという新たなステージに進化する
株式会社矢野経済研究所が、日本を含む世界主要33市場(32カ国1地域)の携帯電話サービス契約数やスマートフォンやフィーチャーフォンの市場を調査した結果を発表した。
2020年は新型コロナウイルスの流行により多くの国々で外出自粛となり、多くの通信事業者がオンラインでの事務対応を進めたものの、販売店への来店者数が急減したため、新規契約や端末販売は例年に比べて大きく減少した。また、工場の操業停止などによる部品調達の遅れや、製造の遅延が発生しており、年末商戦向け新製品にも大きな影響が出ることが予想されている。
しかし一方で暗いニュースばかりではなく、携帯電話サービス、データ通信サービスの利用は外出自粛によるSNSやゲーム、動画配信のサービス利用頻度の増加拡大を背景に比較的好調に推移しているということが分かった。