脱・キャッシュレス後進国も目前?「キャッシュレス決済」が1位を獲得したランキングとは

ここ数年で日本でもかなり浸透してきた気配のあるキャッシュレス決済だが、その感覚が一人だけのものでなく世間の共通認識であることが調査の結果明らかとなった。国をあげてキャッシュレス決済の普及を推進していたことや、QRコード決済サービス各社が大規模な還元キャンペーンを打っていたことなども大きな要因であることは間違いない。
今回は世間でも「身近になってきたな」と感じられるキャッシュレス決済の、2021年の展望についてお伝えしていきたい。

2021年は“キャッシュレス決済”がヒットする?

1位となるにはかなりの注目度を集めていることが不可欠だ

 大手広告代理店・博報堂グループの博報堂生活総合研究所は2020年10月、「生活者が選ぶ “2021年 ヒット予想” &“2020年 ヒット実感”ランキング」を発表。コロナ禍で日常が大きく変わった2020年に流行した事柄と、翌年に流行すると予想された事柄を明かした。

 「2020年ヒット実感ランキング」の1位に輝いたのは「ソーシャルディスタンス」だった。2位の「テレワーク」や3位「オンライン会議」とともに“ニュー・ノーマル”と呼ばれる生活様式の変化を示す言葉が上位を占めているのが、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行したこの年の世相を表していると言っていいだろう。
 続いて「2021年ヒット予想ランキング」では「キャッシュレス決済」が1位に。国や民間企業の普及施策だけでなく、コロナ禍で他人との接触頻度を低減するための手段としてもキャッシュレス化が広まっていったことが1位となった決め手だろう。またキャッシュレス決済は前述のヒット実感ランキングでも7位に入るなど、2020年の時点で一定の流行を起こしていたと評価する声も少なくなかった。

(Image:Ned Snowman / Shutterstock.com)

“身近”の代名詞・コンビニでも多くのキャッシュレス決済が利用可能だ

 この調査結果を一番喜んでいるのは、もしかしたら国なのかもしれない。QRコード決済サービスなどを提供している企業も、キャッシュレス化の推進によって恩恵を得られるため喜ぶべきことであるのは間違いない。しかし2020年1月に経済産業省が「2025年までにキャッシュレス決済比率を40%まで引き上げる」という目標を掲げるなど、“キャッシュレス後進国”と呼ばれる日本の現状を打破すべく、国も躍起になっているのだ。そこで「来年はキャッシュレスがもっと浸透しそう」と消費者目線でも“ニュー・ノーマル”として受け入れられている声が届いたとあればホッと胸をなでおろすことだろう。

 同じく経産省が2020年6月に発表した調査によれば、2019年のキャッシュレス決済比率は26.8%となった。前年の24.1%からは2.7ポイントアップしており、コロナという思いがけない事態もあって2020年は30%を超えることもあり得る。日本はこのまま「2025年40%」の目標を達成し、“キャッシュレス後進国”から脱して他の先進国と肩を並べることができるだろうか。2021年に“キャッシュレスブーム”がどこまで進むのかを見守っていきたい。

参照元:博報堂生活総合研究所、生活者が選ぶ”2021年 ヒット予想”&“2020年 ヒット実感”ランキングを発表【博報堂

オトナライフ編集部
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