QRコード決済、路線変更間近? バラマキキャンペーンから新たな局面へ

2020年に著しく利用ユーザーを増やした「QRコード決済」。みなさんの中にも「思い返せば日常的に使い始めたのは去年からだった」という人も多いのではないだろうか。2020年爆発的にユーザーが増えたのはサービスの充実だけでなく、実はある要因も大きな影響を与えていたようだ…。
今回はQRコード決済定着の秘密に迫っていくとともに、2021年の各社の動向についても予想していきたい。

コロナ禍がQRコード決済の利用率に大きな影響を

QRコード決済は国民の50%以上が利用したことのあるサービスに成長

 株式会社インフキュリオンの発表した「決済動向2020年12月調査」によると、「QRコード決済」の利用動向は2020年の1年で大きく向上。12月度には利用率が調査開始以来、初めて50%を超えたことが分かった。もはや日本国民にとってQRコード決済はなくてはならないサービスになっていることが読み取れる。
 2020年度の大きな成長には「新型コロナウイルス感染症」の影響もあったようだ。感染対策に沿ったニューノーマルな生活が利用に影響を与えたかという質問に対しては、44%の人が接触忌避などのために現金の利用が減少したと回答。感染リスク軽減というメリットを求めて66%もの人々がQRコード決済の利用を進めたことになる。調査結果の内訳を詳しく見ても2020年度3月期の利用率が12%だったにもかかわらず、翌月には2倍以上に利用率が向上している。新たな厄災がサービスの定着を加速させることになったのは明白だ。

コンビニで財布を出すこと無くなっていないだろうか

 特に利用シチュエーションが多いという回答が集まったのは「コンビニ」となったのも興味深い。QRコード決済の利用実績が73%という好スコアなのはもちろん、「クレジットカード」、「電子マネー」、「ブランドデビット」、「ブランドプリベイド」の調査した全てのキャッシュレス決済サービスにおいて軒並み高い利用実績を誇っている。2020年を契機に「ちょっとコンビニに」というくらいの外出にはもはや財布を持っていくことは無くなっているのかもしれない。
 コンビニとしても会計のスピードアップや顧客データの管理に役立てられることもあり、この利用実績を放っておく手はなさそう。さらなる利用推進に向けて、コンビニ×QRコード決済のタッグが増えていきそうだ。2021年には「FamiPay」のように自社決済サービスも多く生まれるかもしれない。

 2020年に著しく定着率を伸ばしたQRコード決済。今回見てきたデータから考えると、ビジネスとしての黎明期はそろそろ終わりを迎えそう。各社サービスの定着と利用者増を狙うのではなく、次のステップとして既存ユーザーの「満足度向上」に注力していくかもしれない。2021年は各社が仕掛けるさらなるお得な情報に期待したい。

参照元:QRコード決済の利用率が初めて50%を突破-インフキュリオン、「決済動向2020年12月調査」を発表【インフキュリオン

オトナライフ編集部
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