動画配信サービス「Hulu」に最大8人とチャットしながら同時に同じ動画を視聴できる「ウォッチパーティー機能」(β版)が1月26日より新たに追加された。会員同士であれば無料で利用ができ、現在はこの新機能を利用することができるのはパソコンのみだが、今後スマートフォンアプリにも対応していく予定だという。
この新機能、そのほかの動画配信サービスの「NetFlix」や「Amazonプライムビデオ」などでも同様の機能がすでに追加されていて、離れた家族や友人らと利用し楽しんでいるユーザーが増えている。サービスを利用したユーザーからは「めっちゃ楽しい」「盛り上がった」などと好評の声が上がっている。世界中でいまだ大流行中の新型コロナウィルスの影響で、エンタメの楽しみ方もぐんぐんと進化を遂げているようだ。
コロナ禍で拡大が加速する定額制動画配信サービス業界
自宅にいながら、映画やドラマ、アニメなどさまざまなコンテンツが見放題になるうえ、スマホやタブレットなどでいつでもどこでも視聴が可能となる定額制動画配信サービス。日本でも2011年にHuluがサービスを開始して以来、2015年には世界トップの業界シェアを誇るNetFlixも上陸し、国内外さまざまな企業がサービスを展開し、群雄割拠の様相を呈しながらも、業界全体では着実にユーザーを獲得していった。
さらに2020年からの新型コロナウィルスの流行がさらなる需要拡大へと繋がった。2020年12月にグローバルアドテクノロジー企業であるThe Trade Desk, Inc.が行った調査によれば、日本国内在住の15〜69歳の男女の77%が動画配信サービスを利用していて、34%の人が2019年よりも動画配信サービスの視聴時間が増えたと回答している。時流に乗り、今後もますます発展が見込まれ、それに伴いシェア争奪戦も激化していくことだろう。
では、新機能「ウォッチパーティー」の追加によって、どのように私たちの楽しみ方は変化するのだろうか?友人や家族など大勢で飲みに行ったり、映画に行ったりすることがなかなかできなくなってしまった昨今。「Zoom」などを使ったオンライン飲み会を開催し、離れていても同じ楽しい時間を共有する機会が増えた。そこで映画を一緒に見に行く代わりに、このウォッチパーティー機能が活躍する。
Huluのウォッチパーティー機能は、最大8人まで参加することができる。金曜の夜に友人らでB級映画を観ながらチャットで盛り上がったり、週末に離れた家族や恋人と楽しい時間を共有したり。さらにAmazonの「Prime Video ウォッチパーティ」では最大100名とチャットすることができ、知人でなくとも、たとえばあるアニメや人物のファンらがオンライン上に集い意見交換したり感想を共有したり交流しながら作品を楽しむことも可能だ。
1人でどっぷり自分の世界に浸かって楽しむのも、もちろん楽しい。だが、誰かと同じものを見て感想を共有する体験は、現在でもTwitterをはじめとしたSNSでも頻繁に起こる“実況”文化として人気を博している。これからは気軽にテレビ番組や映画の鑑賞会をオンラインで楽しむことが、ニューノーマルなエンタメの楽しみ方として定着していきそうだ。
参照元:Hulu、「ウォッチパーティ機能」β版を日本でもスタート【ITmedia NEWS】
参照元:動画配信サービス利用実態調査【PR TIMES】