ドコモの「ahamo」が登場して以来、2021年春のスマホの料金競争は激しさを増している。今後も新たな動きがあると思うが、2021年2月5日現在で、かなり安いと思われる「楽天モバイル」「Y!mobile」「UQ mobile」「mineo(マイネオ)」の4社に絞って料金プランを比較してみることにした。はたしてどこがいちばんお得なのだろうか?
「ahamo」に対抗してなりふり構わず新プラン投入!
2020年12月、突如ドコモが月20GB+1回5分かけ放題で月額2,980円という驚きの新料金プラン「ahamo」を発表した。その後、ソフトバンクやauもほぼ同じ内容で新料金プランを発表したが、この煽りをモロに食らったのが、第4のキャリア「楽天モバイル」、ソフトバンクのサブブランド「Y!mobile」、au(KDDI)のサブブランド「UQ mobile」、そして格安SIM(MVNO)の「mineo(マイネオ)」などである。
このままでは大手キャリアに顧客を根こそぎ奪われかねないため、各社はなりふり構わず新プランを投入した。まず、「UQ mobile」は3GBまで1,480円、15GBまで2,480円、25GBまで3,480円の「くりこしプラン」を発表。これに対して「Y!mobile」は固定回線割か家族割適用時は3GBまで900円、15GBまで1,900円、25GBまで2,700円となる「新シンプル」プランで対抗した。もちろん格安SIMも負けていない。「mineo(マイネオ)」は1GBで1,180円、5GBで1,380円、10GBで1,780円、20GBで1,980円という「マイピタ」プランを発表。そして、最後に「楽天モバイル」が掟破りの1GBまで無料、3GBまで980円、20GBまで1,980円、20GB以上(無制限)で2,980円という段階制新プランを発表するに至ったのである。
楽天モバイルの圧倒的な安さが際立つ結果に!
4つの格安新プランが出揃ったところで、実際にどこが安いのか比較してみよう。まず、データ容量別で比較すると、3GBまでのプランでは1GBで無料、3GBで980円という「楽天モバイル」しか選択肢はない。10GB以下のプランなら、5GBで1,380円、10GBで1,780円の「mineo」が最安値となる。15GB以上使うプランなら20GBまで1,980円、無制限で2,980円の「楽天モバイル」が圧倒的に安くなる。しかも、「楽天モバイル」は、通話アプリを使うことで完全かけ放題も込みの料金なので、電話をたくさんかける場合は、いずれのプランでも「楽天モバイル」が安いことになる。
なお、「Y!mobile」は固定回線割や家族割を適用すると1,080円引きになるのがウリだが、家族割は2人目以降の適用となるのでかなり大家族でないと「楽天モバイル」より安くなることはない。また、固定回線割適用時でもかけ放題を考慮すれば「楽天モバイル」に敵わない。
■Y!mobile(家族10人で3GB+家族割適用)
1人目:1,980円
2~10人目:900円×9人=8,100円
合計1万80円÷10人=1人平均1,008円
■楽天モバイル(家族10人で3GB以下の場合)
980円×10人=9,800円
→楽天モバイルのほうが280円(1人あたり28円)安い
※楽天はかけ放題料金も込み
それでも「楽天モバイル」には不安な面も……
いかがだろうか? 新料金プランを比較した結果は、ほとんどの条件で「楽天モバイル」が圧勝ということになった。しかも、今なら先着300万人は1年間無料で利用でき、スマホも実質タダで手に入る。だが、本当にそれだけで「楽天モバイル」を選んでいいのだろうか? 筆者にはどうしても気になる部分があるのだ。詳しくは→こちらを参照してほしいが、それは「楽天モバイル」の回線の弱さだ。楽天は2021年夏までに人口カバー率96%に拡大すると表明しているが、予定通りだとしても田舎や山岳部ではつながらない可能性がある。もちろん、楽天回線がカバーできない地域はパートナー回線(au)が使えようになっているが、これは5GBまでである。また、新料金プランでは1GBまで0円となっているが、普通にスマホを使っていれば月1GBはすぐに超えるだろう。月3GBでも自宅にWi-FiがなくSNSをよく使っている人には厳しい容量である。つまり、「楽天モバイル」は実質20GBで1,980円のプランだと考えてよい。となると、月5GBで1,380円、10GBで1,780円の「mineo」のほうがお得だと感じる人も多いのではないだろうか?
●楽天モバイル(公式)は→こちら
●Y!mobile(公式)は→こちら
●UQ mobile(公式)は→こちら
●mineo(公式)は→こちら
(※2021/2/7 記事の一部を訂正いたしました)