囲い込み戦略が功を奏している楽天市場

強力な経済圏の活かし方次第で勢力図も変わる可能性が
上述した通り、楽天市場とAmazonをこうして比較してみると、やはり楽天ポイントや楽天経済圏をふんだんに活用した楽天グループの囲い込み戦略が功を奏しているように思える。たとえば、Amazon日本事業の2020年度の売上は約2.2兆円を記録。欧米主要国などが2020年の伸び率で3割を超えているのに対し、日本事業は2割台にとどまることになったようだ。こうしてみると他国に比べて伸び率が低いのは流通総額が単体で3兆円にもなる楽天市場とその経済圏の存在が大きいと言えそうだ。
そして、以前「楽天モバイルと楽天ポイント、楽天市場のシナジーは極めて高いと思っている」と楽天社長の三木谷氏が発言した通り、品質の向上はじめ楽天経済圏での強力なシナジーで、このまま事業は右肩上がりを続けそうな勢いだ。一方で、レビューの信頼性が低くなったりコロナ禍で悪質な業者が確認されたりと、課題が山積しているAmazonは今後厳しくなる気配も…。3位として楽天市場を追うYahoo!ショッピングを含め、強力な経済圏をもつ通販サイトが今後どのように拡充しシェアを広げていくのか、特典含め目が離せなさそうだ。
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※サムネイル画像(Image:yokoken / Shutterstock.com)