ノイズキャンセリングが凄いと話題のソニー「WF-1000XM3」を実際に使ってみた!

ポータブルオーディオデバイスはBluetooth接続が主流となり、使い勝手が飛躍的に向上している。最近は完全ワイヤレスはもちろん、ノイズキャンセリング機能が搭載された機種も多く、うるさい場所でも音楽をクリアに楽しめるようになってきている。そこで今回は「ノイズキャンセリング性能が凄い!」と話題のソニー「WF-1000XM3」を筆者が購入し、実際に使ってみてどのくらい凄いのか検証してみたぞ!

ソニー「WF-1000XM3」は基本性能がメチャ高い!

(Image:Syafiq Adnan / Shutterstock.com)

ポータルブルオーディオデバイスとセットで使用するイヤホン選びに悩んでいる人は多いだろう。最近人気があるのは、左右のイヤホンがそれぞれ独立した「完全ワイヤレスイヤホン」と呼ばれるもの。なかでも「WF-1000XM3」はソニーのフラッグシップモデルで、ノイズキャンセリングが凄いと話題の製品だ。「WF-1000XM3」はバッテリー性能も高くノイズキャンセリング利用時でもイヤホンに搭載されているバッテリーのみで6時間動作するが、ケースのバッテリーで3回も充電できるため合計24時間使用できるのだ。また、「WF-1000XM3」は急速充電にも対応しており、ケースに入れて10分間充電するだけで90分も利用できる。さらに、ノイズキャンセリング以外にもマイクが搭載されヘッドセットとしても使えるため、パソコンとBluetooth接続すれば、オンライン会議にも利用できるのである。このように基本性能だけでも十分素晴らしい「WF-1000XM3」だが、実勢価格は2万円前後するので、本当に凄いのか気になっている人も多いだろう。果たして「WF-1000XM3」は買いなのか?

ソニー「WF-1000XM3」は手のひらに収まる大きさだが、他社の完全ワイヤレスイヤホンのケースと比べるとやや大きめ。ボディはつや消しだが、フタ部分はメタリック加工でなかなか高級感がある

接続はUSB Type-Cで、ケースのバッテリーも1.5時間で充電が完了する。朝起きたときに充電を忘れていても、通勤準備時間である程度充電できるのがうれしい

話題のノイズキャンセルの実力を検証してみた!

それでは実際にソニー「WF-1000XM3」を使ってみてノイズキャンセリングの実力を検証してみよう。筆者は通勤で地下鉄を利用しているので、まずはホームに電車が侵入する場合で確認してみた。全体的にノイズキャンセリングで騒音がかなり軽減されてはいるが、車輪とレールが当たる低い音は振動とともに多少聞こえてしまう。人によってはあまり効果がないと感じるかもしれない。続いて電車内でテストしてみる。さすがに電車内でははっきりとノイズキャンセリングの効果が感じられる。車内放送は薄く聞こえているが、開いている窓からの風の音はあまり聞こえなかった。

もっともノイズキャンセリングを実感できたのは自宅の部屋の中。元々騒音が少ないのでほぼ無音に感じられる。そのため、洗濯機の終了音や料理の調理音もすべて聞こえなくなる点には注意したい。ほかにも飛行機内でも試してみたが、機内の独特な高い音はほぼ消えなくなり、ノイズキャンセリングの効果をかなり実感できた。

以上の結果から、通勤電車や新幹線、飛行機での移動で使うならソニー「WF-1000XM3」はかなり優秀な製品だと言えるだろう。

地下鉄のホームで電車が進入する爆音はさすがに厳しい(上写真)。だが、電車内ではかなり効果を感じられた。これは素晴らしい(下写真)

もっともノイズキャンセリングの効果を実感できたのが、家事を行っているときだ。皿洗いや掃除の騒音はほぼ聞こえないので、ながら家事にはピッタリ。反面、洗濯機やレンジの音に気が付かなくなるほど!

実際に使って良かった意外な機能とは?

実際に筆者がソニー「WF-1000XM3」を使って良かったた機能を紹介しよう。まずはヘッドセット機能。実はこれがテレワークでのオンライン会議で大活躍した。ノイズキャンセリングばかり注目され、あまりマイク機能が注目されていないのはかなりもったいない。次は「WF-1000XM3」は左右どちらかがバッテリー切れでも、片方だけで聞くことができること。安価な製品は片方のバッテリーが切れると両方聞こえなくなることが多いので、意外とありがたかった。もちろん、片方でもヘッドセットとして使えるので、もう一方を充電しておけばオンライン会議中にバッテリーが切れても、すぐにもう片方に取り替えられる。

3つめは外音を取り込んで一緒に聞こえる「アンビエントサウンド」モード。とくに電車の車内放送などが聞こえなくなると乗り過ごす可能性があるので、実際に使ってみると実用的な機能だと感じた。最後はスマホアプリと連動することで、イコライザはもちろん、左右のタッチセンサーの機能切り替えなどを、自由にカスタマイズできること。さらにスマホのGPSと連動することで歩行時はアンビエントサウンド、電車内ではノイズキャンセリングとモードを自動切り替えできるのは素晴らしい。

スマホに接続して音楽を聞いているときに着信があると、タッチセンサーで通話開始。通話が終了すると、一時停止されていた音楽が自動で始まるのが凄い

「WF-1000XM3」は片耳だけでもヘッドセットとして接続できる。この機能は安価な製品では非対応なことが多く、オンライン会議でバッテリー切れの心配がなくなった

「WF-1000XM3」のアプリでは現在の体の状態を検知してくれる(左写真)。よく行く場所を地図から指定し、専用設定に切り替えることができる(中写真)。電車内専用設定も可能で利用環境で細かく設定できるのが素晴らしい(右写真)

実際に使って分かった「WF-1000XM3」のイマイチな部分とは?

「WF-1000XM3」はなかり優秀な製品だがイマイチな部分もあった。まず、タッチセンサーでたまに誤動作すること。物理ボタンなら少しの接触でボタンが押されることはないが、タッチなのでとっても敏感なのだ。実際にニット帽を耳までかぶっていると誤動作することがあった。ただし、タッチボタンなら将来アップデートで新機能が追加されるようなこともあるので、一概に物理ボタンが最強とは言えないが……。2つめは同時に2つの機器につながらないこと。実は「マルチポイント」と呼ばれる同時に2つの機器にBluetooth接続できる機能は「WF-1000XM3」には搭載されていない。筆者は普段ポータブルプレイヤーと接続しているが、スマホも同時に接続できれば最強だなと感じた。

ちなみに「WF-1000XM3」はGoogleアシスタントやAmazon Alexaにも対応している。筆者は使っていないが、スマートスピーカーを持っているなら便利かもしれない。

「WF-1000XM3」は押した感触がないタッチセンサーを採用している。スマホをタッチしたときに震えるような、押した感触は何か欲しい気がする

いかがだろうか? ソニー「WF-1000XM3」は多少のマイナス点があるものの、全体的には非常に優秀な製品であった。とくに筆者は旅行が趣味なので「長時間使える完全ワイヤレス」を目的に購入したが、ノイズキャンセリングの性能や意外と使えるマイク機能など予想外の付加機能がありがたかった。個人的に「WF-1000XM3」には満足しており、2万円を出す価値は十分ある思う。

【リンク先URL】
●ソニー「WF-1000XM3」(公式)は→こちら
●ソニー「WF-1000XM3」(Amazon)販売先は→こちら

文=西谷大和/編集・ライター

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