回らない寿司「小僧寿し」がある理由でV字回復? 激戦の回転寿司3社にどう対抗する?

回転寿司チェーンの台頭で潰れかけていた持ち帰り寿司の「小僧寿し」が、コロナ禍のデリバリー需要の波に乗りV字回復を遂げている。子どものころの懐かしい思い出として記憶に残っている世代、そして当時を知らない新しい世代からも支持を集めることができるか。熾烈な争いを繰り広げる寿司業界での、今後の動向に注目だ。

「小僧寿し」がデリバリー事業で復活の兆し

(Image:Rodrigo Reyes Marin / Shutterstock.com)

スシローやくら寿司、はま寿司などただでさえ寿司業界は激戦

 かつて寿司業界のみならず、外食産業のトップに立ったこともある持ち帰り寿司の小僧寿しをご存知だろうか。有名なのがお子様セットにあたる「ドラえもん寿司」だ。かわいらしい容器が人気で、再利用して家や遠足などで使う子どもたちも多かった。
 1964年に創業した「スーパー寿司・鮨桝」からはじまり寿司業界で一斉を風靡したが、その立場はすっかり回転寿司チェーンに奪われてしまっている。外食はもちろんテイクアウトもできる回転寿司を前に、「持ち帰り専門」であることの意義はどんどん薄れてしまったのだ。2000年代に失速してからラーメンやピザなど寿司以外のジャンルにも乗り出していたが振るわず、正直なところコロナ禍がなければ小僧寿しには廃れていく道しかなかった。しかし、ここにきて追い風となったのがコロナ禍前から力を入れはじめていたデリバリー事業であり、ついに赤字を黒字とすることに成功したのだ。

(Image:Ned Snowman / Shutterstock.com)

もはや「うまい」が当たり前の回転寿司チェーンとどう対抗

 黒字転換は喜ばしいが、この勢いを維持しなくては意味がない。コロナ禍で一気にデリバリーの利用人口が広まり、感染対策とは別で利便性の高さから今後も利用したいと考える人は多いことはデータからも分かっているため小僧寿しに活路がないわけではない。
 しかし全盛期を知らない世代がすっかり増え、知っていても現在の「安い、うまい」を実現した回転寿司チェーンのレベルの高さを身にしみて味わっている人たちにアプローチしていくのは相当難しいと思わざるを得ない。一部の人の「懐かしい」という思いだけで業績は立て直せないのだ。
 当面は、コロナ禍が需要を盛り上げてくれる。しかし今後、関東地区を含めた緊急事態宣言が解除されていけば自然と人々の気はゆるみ、テイクアウトやデリバリーの利用も一旦の落ち着きを見せるというのが見方だ。懸念されている変異ウイルスの動きやいずれ来るであろう第4波はまた小僧寿しの追い風になるかもしれないが、ウイルスを抑え込んだ未来がくるまでに「小僧寿しにしたい」と思う何かを繰り出せるかに期待したい。

参照元:潰れかけだった小僧寿しが今、大復活を遂げている真の理由【ITmedia ビジネスオンライン

※サムネイル画像(Image:kozosushi.co.jp)

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