Windows 9は存在しない? Windows 10に飛ばされた理由を解説!

現在、Windows 10が主流となっているパソコンのOSだが、Windows 7の次にWindows 8と来たらWindows 10ではなく、Windows 9であるのが正しいと思った方も多いのではないか。Windows 9が存在しない理由を紹介する。

Windows 9は存在しない?

 現在販売されている新品のWindowsパソコンのほとんどはWindows 10搭載パソコンだ。Windows 10は2015年にリリースされ、2021年現在最も高いシェアを持っているOSである。Windows 7のサポート終了に合わせてWindows 10を採用した方も多いはずだ。
 だが、Windows 10を導入する際に「Windows 9」の存在について気にしたことは無いだろうか。本記事では、Windows 9は存在するのかしないのか、Windows 9が存在しないのであればその理由はどういったものであるのかといった疑問について解説を行っていく。
 はじめに、Windowsが現在のWindows 10に至るまでの歴史などを交えて、Windows 9は存在しないのかという疑問について解説していく。

・Windowsの歴史

 現在主流のWindows 10はマイクロソフトからは最後のOSと言われており、Windows 10内部でアップデートはあるものの、Windows 10の名前自体が変更されるメジャーアップデートは無いとされている。
 しかし、Windows 10以前のWindowsでは定期的にメジャーアップデートが行われていた。Windows 10以前のメジャーアップデートからWindowsの歴史を見ていこう。
 Windowsが一般家庭でも利用されるようになったのは、Windows 95からだ。その後、Windows 98、Windows Me、Windows 2000が順に発売され、大ヒットOSとなったWindows XPが発売された。Windows XP以降は、Windows Vista、Windows 7、Windows 8、Windows 8.1の順にWindowsがメジャーアップデートされていき、2015年にはWindows 10が発売されて現在に至る。
 
・Windows 8の次はWindows 10

 Windows 95からWindows 10までの歴史を紹介してきたが、ここで気になるのが、Windows 9の存在だ。Windows 7以降、WindowsはWindows 7、Windows 8とアップデートを続けてきた。Windows 8の次にはWindows 8.1というアップデートがなされて次期OSはWindows 9と思われた。だが実際には、Windows 8・8.1の次にはWindows 10が発売されてWindows 9が発売されることはなかった。
 Windows 7以前にもWindowsのメジャーアップデート名が、Windows XPやVistaなど数字以外の名称になることは合ったが、基本的にはWindows 95や98、2000など年号に由来したものが採用されていた。
 これらの理由から、Windows 10の前に来るはずであったWindows 9の存在について、なぜWindows 9ではなく突然Windows 10になってしまったのかと疑問に思う方がSNS上などで多くの疑問を投げかけるに至った。
 次項からは、Windowsをリリースしているマイクロソフトから正式なWindows 9がない理由の発表はなされていないが、Windows 8の次になぜWindows 10が来たのかという理由として考えられるものを紹介するのでぜひ参考にしてほしい。

 前述の通り、Windows 10の前にはWindows 9が来るものだと多くの方が考えてきた。だが、実際にはWindows 8の次にはWindows 10が来た。ではなぜ、Windows 9ではなくWindows 10が来たのか考えられる理由について紹介するので参考にしてほしい。

【理由①】バイナリコードに隠されたメッセージ?

 Windows 9が飛ばされてWindows 10になった理由は、Windows 10発表時にマイクロソフトの社員が着用していたTシャツに隠されているバイナリコードのメッセージに隠されていたと言われている。
 Windows 10の発表時には、マイクロソフトの担当者はWindows 10のアイコンがプリントされたTシャツを着用していた。このTシャツをよく見るとWindows 10のアイコンがバイナリコードのメッセージで構成されており、このバイナリコードを紐解いていくとメッセージが現れるというものであった。
 このバイナリコードとは1と0で構成されている機械語であり、人間が理解することは難しいがこれを組み立てて言語化すると「There are 10 types of people in the world.」という文字列になるという。
 このメッセージを和訳すると、「世界には10種類の人間がいる」という意味になる。実はこのメッセージは有名なメッセージであり、この後に通常は「バイナリコードを理解できる人とできない人だ」というメッセージにつながる。
 これは、「10種類」というメッセージの「10」はバイナリコードで「2」を表すものであり、わかりやすくすると「世界には2種類の人間がいる。バイナリコードを理解できる人とできない人だ」という意味になる。
 マイクロソフトはWindows 10の発表という重要な場面でこのようなメッセージをもつバイナリコードが記されたTシャツを着用していたことから、このバイナリコードのメッセージ中の「10」をそのままWindowsの次期バージョンの名前に採用してWindows 10と命名されたという説があるのだ。

【理由②】システムの誤作動を避けるため?

 Windowsが稼働する古いシステムにはWindows 95やそれ以前のものが含まれており、それらのシステムがWindowsのバージョンを判断する際に、Windowsの後の「95」や「XP」などの先頭の文字である「9」や「X」を取得して、Windows 9x系OSとそれ以外のWindows系OSであると判断しているシステムがある。
 もし、Windows 10の前にWindows 9が採用されていた場合、このようなシステムだとWindows 9はWindows 9x系OSだと判断されてしまう。Windows 9(現在のWindows 10)は最新OSにもかかわらず、旧式のWindows 9x系OSであると判断されてしまった場合、システムが誤作動を起こしてしまう原因となる。
 この理由から、マイクロソフトはWindows 9x系のバージョンの先頭文字とWindows 9のバージョンの文字が被らないように、Windows 9を飛ばしてWindows 10を採用したという説がある。
 これと似た問題に2000年問題がある。2000年問題とは、2000年になった瞬間に年号の処理に西暦下2桁だけを使っていたシステムの内部データが「00」になりエラーが起きるといったものであったが、実際には大したトラブルは起きなかった。マイクロソフトはこれと同様のトラブルを避けるためにWindows 9を採用しなかったのかもしれない。

【理由③】内部バージョンの問題?

 Windowsをシステム的に見ると内部バージョンには2つの系統がある。古いシステムのWindows 9X系とそれ以降のWindows NT系(Windows 2000以降)である。
 Windows 2000以降のWindowsではNT系のバージョンが割当されており、Windows 7はWindows NT 6.1、Windows 8はWindows NT 6.2、Windows 8.1はWindows NT 6.3とされていた。ここで勘が鋭い方は気がついたかもしれないが、Windows NT 6.1の「6.1」の数字を足すと「6 +1 = 7」となりWindows 7で採用され、Windows 8も同様に「6.2」で「6 + 2 = 8」となっている。
 しかし、ここでWindows 8.1が登場して「NT 6.3」が採用されてしまったため、Windows 9で使われであろうと推測される「NT 6.3」が利用できなくなってしまった。そのため、Windows 9は飛ばされてWindows 10が採用されたという説がある。

実際にはWindows 10の内部バージョンは、Windows NT 6.4ではなくWindows NT 10が採用された

※サムネイル画像(Image:g0d4ather / Shutterstock.com)

オトナライフ編集部
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