若者のマイカー離れが進む現代。レンタカーのように店舗での受付が不要で、スマホやパソコン1つで利用手続きができるという手軽さが受け、全国で利用者が急増しているカーシェアリング。コロナ禍ということもあり、対面でのやり取りがないことがメリットとされているが、それがトラブルを引き起こしている原因にもなっているという。
今回はカーシェアのメリット、デメリットや注意点について紹介していきたい。
コロナ時代にもピッタリ。レンタカーよりも手軽でお得なサービス
町中を歩いていても、いたるところでカーシェアの看板を見かけることが増えたのではないだろうか。現在、全国展開と地域限定展開を含めると、20以上のカーシェアサービスが存在している。中でも、時間貸駐車場やレンタカーでも有名なタイムズモビリティが運営する「タイムズカーシェア」は、全国で断トツの展開数を誇っているカーシェアサービスの大手だ。その他、オリックスレンタカーが提供する「オリックスカーシェア」やトヨタの現行モデルを試すこともできる「トヨタシェア」などがある。
そもそもカーシェアとは、会員間において車を共同で使用できるサービスのこと。スマホのアプリやネット上で手続きが完了し、ステーションと呼ばれるカーシェア専用停車場で貸出と返却ができる。また、サービスによっては月額料金が必要な場合があるが、必要に合わせて24時間いつでも15分~30分単位で利用が可能なため、短時間の買い物などで気軽に借りられるのも大きなメリットだ。
コロナ禍によりさまざまな面で“非接触”がうたわれるようになったこともあって、対人接客が基本となるレンタカーに比べても注目のサービスとなっているようだ。
しかしメリットがあればデメリットも生まれるのが世の中。近頃、このカーシェアを巡ってトラブルが発生しており、国民生活センターにも多くの相談が寄せられている。
無人で非接触型であることが裏目に出て、利用後の手続きミスによる延長料金の発生やライトの消し忘れでバッテリーが上がってしまったことにより交換費の請求をされているケースがあるという。
無人でのサービスのため、プロや業者による利用後の確認がないことがこういった事態につながっているのだろうが、運転の機会が減少していることや車の扱い自体が不慣れな利用者によるミスも原因の一つではないだろうか。
しかし、業者を通して解決できるものならまだしも、面倒な事態になることも考えられる。カーシェアサービスの中には、「Anyca」や「ridenow」などといったマイカーを貸したい人と借りたい人をマッチングしてくれる個人間で行うカーシェアも普及している。中にはレクサスやメルセデスベンツ、ポルシェなど高級車や通常のカーシェアでは取り扱いの珍しい外車もシェアができるという。リスクも承知の上だろうが、万一何か問題があった場合には借りる側だけでなく貸す側とのトラブルが発生する可能性もありそうだ。
さらに、トラブル発生時はサービス提供会社ではなく、直接ドライバー(借りる側)とオーナー(貸す側)で直接連絡を取り合うため、スムーズな解決に至るかも心配である。
マイカーを持たない人々にとっては、レンタカーよりもさらに手軽で便利なサービスだが、運転中だけでなく返却後まで気を緩めることなく充分に注意が必要だ。
参照元:カーシェアでトラブルが増加 高額の請求も【日テレNEWS 24】