「ahamo(アハモ)」「LINEMO(ラインモ)」「povo(ポヴォ)」では、国内通話が1回5分かけ放題のプランを利用できる。当然、かけ放題の契約をしていれば「どこに電話しても通話料はかからないはず」だが、必ずしもそうではないのをご存じだろうか? 実は「0570」のナビダイヤルに電話をかけると、通話料以外にお金がかかるのだ!
スマホのかけ放題でも「ナビダイヤル」は有料!
2021年春、一斉に始まった大手キャリアの格安新料金プラン「ahamo(アハモ)」「LINEMO(ラインモ)」「povo(ポヴォ)」では、1回5分かけ放題プランやどこに何分電話しても無料の完全かけ放題プランなどに加入できる。また、楽天モバイルでも自社の通話アプリ「楽天でんわ」を利用することで、通話料は完全無料になる。当然、これらのかけ放題プランに加入していれば、どこに電話しても無料になると思いきや、それでもお金がかかってしまう場合があるのをご存じだろうか?
たとえば、以前、企業や官公庁へのコールセンター(問い合わせ先)は、無料の「0120(フリーダイヤル)」や「0800(フリーコール)」で始まる電話番号が用意されていたが、最近では「0570」で始まる「ナビダイヤル」が利用されていることが多くなっている。このナビダイヤルは、NTTコミュニケーションズが提供する有料サービスで、通話料金は電話をかけた側(発信者)が負担することになっているのだ。つまり、「0570」に電話すると、スマホでかけ放題契約をしていても、通話料とは別に平日昼間4.5秒10.8円~20秒10.8円、固定電話からは平日昼間3分9.18円~22.5秒10.8円ものサービス料金がかかってしまう。仮に4.5秒で10.8円だった場合は、10分間通話するだけで約1,440円もサービス料を取られてしまうぞ!
それでは、どうして企業や官公庁は有料の「ナビダイヤル」を採用するようになったのだろうか? それはズバリ“クレーマー”対策であろう。世の中には暇つぶしで毎日のように企業や官公庁のコールセンターに電話する人もいる。このようなクレーマーの長電話のせいで電話回線が埋まってしまうと、本当に困っている人が電話しても話し中でつながらなくなる。だが、有料のナビダイヤルならクレーマーも自腹で長電話はできないというわけだ。一部のクレーマーのせいで我々が損するのは納得いかないが仕方ない。
それでは、ムダなお金を払わないで問い合わせするにはどうすればいいのだろうか? 企業や官公庁の公式サイトでは「一部のPHSやIP電話はこちらの番号へ」といった「0570」以外の通常の電話番号が案内されている場合もある。こちらに電話すれば、ナビダイヤルのように高額なサービス料を取られることはない。また、最近はチャットによる問い合わせも増えている。サービスによっては、割とリアルタイムで的確に回答してもらえるので、ネットリテラシーの高い人なら、電話よりもこちらのほうが便利だと感じるだろう。
●NTTコミュニケーションズ「ナビダイヤル」は→こちら
※サムネイル画像(Image:ntt.com)