ClubhouseがおじさんのSNSに? さっそく若者離れで“Facebook化”の予兆

2020年3月にアメリカのAlpha Exploration社がリリースした音声SNS・Clubhouse。日本では2021年1月末から突如大流行したが、熱狂的な人気が一段落しブームが去りつつあるようにも見える。そんなClubhouseを利用したことがあるユーザーを対象に、LINEリサーチが計5回の調査を実施している。今回は各回の結果とその経過からみる今後のClubhouseの進むかもしれない道を考えていきたい。

10代のClubhouse利用経験率が減少

(Image:Boumen Japet / Shutterstock.com)

Clubhouseでは、ユーザーを応援できる投げ銭制度も導入予定

 同調査は1月30日の第1回から始まり、2月27日には第5回の調査が行われた。約1カ月の間に起こったユーザーの変化について見てみると、第1回に19%だったClubhouseの認知度は第3回の調査で66%となるまでは順調な伸びを見せていた。しかし第4回には69%、第5回目も69%と、2月中旬以降の調査では認知率が横ばいに。一気に話題となって注目を集めるスタートダッシュには成功したものの、その後は伸び悩んでいる様子が伺えた。

10代の利用経験率については、2月13日に行われた第3回の11%をピークに、2月20日の第4回、2月27日の第5回ともに5%と著しく減少していることが分かった。一方で、20代の利用経験率では第3回の13%についで第5回の11%が2番目に多い結果に。30代・40代についても同様に第3~5回で微々たる差はあるものの大きな減少は見られなかった。さらに第3回の調査では利用経験者の割合が、学生28%だったのに対し、第4回・第5回ともに学生17%と減少していることからも、若者から支持されなくなってきていることが伺える。今後は10代よりも、20代・30代・40代といった層を中心に利用者が増えていきそうだ。

(Image:Koshiro K / Shutterstock.com)

アカウントはそのままにしているがほとんどFacebookを使わないという20代も

 そうなってくると考えられるのは、Clubhouseの“Facebook化”だ。Facebookといえば、日本でもスマートフォンの普及が始まった2010年頃に大流行したSNSだが、最近では若者離れが進んでいるといわれている。SNSの情報を発信するWebメディア・Kakeruの調査によると、「一番よく使うSNSはどれですか?」という質問に対し、1987年~1993年生まれのユーザーはFacebookの割合が42%を占めているのに対し、1994年~2004年生まれのユーザーがFacebookの割合が1%だった。この調査からも、10代・20代のFacebook離れが深刻といえるだろう。

 若者のFacebook離れが進んだ理由の一つとしてあげられるのが、新たなSNSの流行だ。画像の美しさが重視されるInstagramだけでなく、ノリノリの曲とかわいいダンスや早回しの短い動画が支持されている中国系SNS・TikTokが若者のSNSとして定着している。結婚や出産などの自らのライフステージを発信するFacebookとは真逆ともいえる、ノリと手軽さを重視したSNSが若者に人気の理由なのかもしれない。今後、Clubhouseが30代・40代のFacebook世代しか使わないSNSとなってしまうか、若者に人気のSNSへと盛り返しを図れるか。Clubhouseの動向から目が離せない。

参照元:話題の音声SNS「Clubhouse」。熱狂的ブームもひと段落?【リサーチノート

※サムネイル画像(Image:Yalcin Sonat / Shutterstock.com)

オトナライフ編集部
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