Discord(ディスコード)ってなに? 半年で4,000万人ものユーザーが増加するサービスとは

ボイスチャット「Discord」が今大きな成長を見せている。オンラインゲーム中のやり取りに特化したDiscordは、2020年下半期だけでも4,000万人ものユーザーを増やしている模様。まさに、今世界中で最も勢いに乗るサービスのひとつといっても過言ではないかもしれない。
今回は、そんなDiscordが世界中で大きな拡大を見せる中で、同時に生まれているある問題と、その問題が意味するサービスとしての現状の立ち位置について考えていきたい。

半年で4,000万人ものシェアを獲得!

(Image:rafapress / Shutterstock.com)

Discord使ったことありますか?

 オンラインゲーム向けのボイスチャット・Discordを知っているだろうか。オンライン対応のゲーム機の定着と共に一般化しつつあるオンラインゲーム。みなさんも離れた友人とネットを介してゲームをした経験が一度はあるのではないだろうか。Discordはその際のやり取りに特化したアプリであり、世界中で今多くの支持を集めている。とくに最近の勢いは凄まじく、2020年6月のアクティブユーザー数が1億人だったのに対して、12月には1億4,000万人に増加。わずか半年余りの間に4,000万人ものユーザーを獲得したコンテンツとなっている。
 オンラインゲームの定着と共に着実にユーザー数を伸ばすDiscordだが、同時に最近「ある問題」を抱えていることが分かっている。

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不正アカウント問題は、大手サービスゆえの宿命?

 その問題が「不適切なアカウントの増加」である。Discordの発表した2020年下半期の「透明性レポート」の内容によると、同期間だけでおよそ300万以上のスパムアカウント等の不適切なアカウントを削除した模様。ユーザーの増加と共に問題のある行動をする層も増えているようだ。内容を詳しく見てみると、ユーザーが問題を報告する「Trust&Safety」というサービスにおいて、期間内に35万5,633件ものユーザーレポートが届けられたことも分かっている。これは2020年上半期からおよそ50%以上の増加を示している。届けられた問題の内訳を見てみると、1位が「ハラスメント(いやがらせ)」、2位に「サイバー犯罪」、3位「NSFW(不適切な画像)」となっている。オンラインゲームのチャットということで、白熱したユーザー同士の言い合いに特化した内容が上位に来ると思いきや、どうやらありとあらゆる問題が集まっているようだ。
 「Facebook」や「Twitter」は巨大SNSである宿命のように、スパムアカウント等の不適切なアカウントやセキュリティ問題、サイバー犯罪などの課題と戦っている。いわば今回Discordで起こっている問題は、大手サービスへの仲間入りの証のようなものかもしれない。同時に今後の対応が大切になってくるだろう。ここで誤った対応をしてしまえば、ユーザーの大幅離脱もありえるはずだ。大手サービスへの仲間入りどころか、「かつて流行った過去のサービス」となってしまうことも十分考えられる。「セキュリティが甘い」「犯罪の温床となっている」なんてイメージがついてしまえば、そんなサービスは誰も使いたくないだろう。

 幸い、Discordのこれらの問題に対する対応意識は今のところとても高いようだ。報告数に限らず安全なアプリを目指して、自主的に「CSAM(児童性的虐待に関するコンテンツ)」、「過激または暴力的なコンテンツ」「自傷行為の懸念のあるコンテンツ」という新しいカテゴリを設定するなど、問題に真摯に向き合っている姿勢を打ち出している。このまま誠実な姿勢で、サービスの清浄化に努めていければ、今後ますますユーザーは増加していくだろう。

参照元:Discord、2020年後半は300万超のアカウントを削除。不適切なコンテンツに厳しい処置を下す【Engadget 日本版

※サムネイル画像(Image:Sharaf Maksumov / Shutterstock.com)

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