サラリーマンの味方・新幹線回数券廃止の理由はもしかしてあの存在?

新幹線の切符を割引した値段で複数回分まとめて購入できる「回数券」。そんなお得な回数券だが、JR東海では来年にも廃止する意向であることが分かった。廃止の対象となるのは16区間、その中には「東京~新大阪」間などの主要ルートも含まれている模様。今後はオンライン予約やICカードでの乗車制度を充実化していくことが予想される。
今回は回数券を廃止することで生まれるであろうメリットと、この判断の裏に隠されたJR東海の真の狙いについて推測していきたい。

紙の切符はなくなる? 今後はネット化が進む模様

(Image:Samuel Ponce / Shutterstock.com)

新幹線の切符のしくみが大きく変わろうとしている

 JR東海の発表によると、東海道・山陽新幹線の回数券の販売を1部区間で2022年3月末に終了させる考えがあることが分かった。今回廃止になるのは、東京~名古屋間や、東京~新大阪間などの主要路線を含む16区間。理由としては、インターネットによる切符予約サービスの普及が進んでいることをあげている。在来線などではすでにICカードでの精算が定着していることからも、いよいよ「紙の切符」は本格的に過去のものになろうとしているようだ。
 またすでに2021年の3月にも「東京~小倉」など一部区間の回数券が販売終了している。段階的に回数券を消し去っていくつもりのようだ。

(Image:TK Kurikawa / Shutterstock.com)

JRとしては切符の正規ルートでの購入を促したい

 回数券販売の終了を受けて、JR東海としては今後さらにオンライン予約やICカードでの乗車サービスを充実させていくだろう。利用者としてみれば、どこからでも予約が取れるだけでなく、切符を無くす心配から解放されるなどメリットは大きい。鉄道会社としても対人業務の簡略化や顧客管理の面で大きな恩恵を受けることができる。切符予約のオンライン化は多くの人々にとって望まれた政策だといえるだろう。

 しかし今回の発表に、一部のサラリーマンは大きなショックを受けているかもしれない。回数券の入手先は鉄道会社から購入するのが正規ルートだが、それ以上に「金券ショップ」でバラ売りされている回数券を購入したことのある人も多いのではないだろうか。とくにサラリーマンとしては、出張の交通費を浮かせる目的で金券ショップの回数券を使ったことのある人もいるだろう。回数券が廃止され、オンライン予約が定着すれば、今後はそのような「ズルい」使い方は封じられるだろう。
 R東海としては実はメリット以上に、このような行為へのけん制の意味も今回の発表には込めているのかもしれない。しかし一方で、純粋に使用する目的で正規購入していたユーザーからすれば、もしそのような意図が込められているとすれば今回の発表は、たまったものではない。また、JR東海としてもいくらオンライン化にメリットがあるとはいえ、既存のサービスを終了して、新たに制度を整備することには大きなコストがかかる。それほどに金券ショップ等の存在が無視できなくなってきていたということだろう。

 2020年度は「GoToトラベルキャンペーン」の出張での利用が、大きな問題となったことも記憶に新しい。自分の損得のためにサービスをグレーな方法で使用することは、正しくサービスを使用しようとしている人や、企業に対して迷惑をかけてしまっていることを私たちは今一度よく考えるべきだろう。

参照元:新幹線回数券「東京―名古屋・新大阪」 22年3月で終了【日本経済新聞】

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