アップルの個人情報保護のレベルがまた一段上がることになりそうだ。というのも近々リリースされる最新のiOSでは、アプリがデバイスから個人情報を取得する際にはアラートが出てユーザーが許可を出すシステムへと変更するのだという。スマートフォンひとつでなんでもできる時代となり、もはや“個人情報の塊”と化しているスマホだが、ユーザーの気づかないところで勝手にその個人情報を抜き取られているとしたら…。使う側としても恐怖を覚えてしまうのも仕方のないことだろう。
今回は、便利になりすぎたがゆえに希薄になりがちだった個人情報の取扱いに、一石を投じるアップルの取組みについてお伝えしていきたい。
アップルがプライバシー保護の姿勢をさらに鮮明化

App Storeはアップルが直接運営するアプリ配信サービスだ
アップルは4月5日、「AppTrackingTransparencyへの対応準備」というニュースを公開し、主にiPhoneに搭載されるiOSの新バージョン「14.5」に言及。近々登場することを示唆しながら、同時にアプリ開発者に対してアプリユーザーのプライバシーを尊重するよう強く求めた。
アプリがユーザーの各種個人情報へアクセスする際には、「AppTrackingTransparencyのフレームワークを通じてユーザーの許可を得ることが求められます」と伝えており、ポップアップ表示でユーザーの同意を得ることが必要となる。
iPhoneではすべてのアプリがApp Storeで管理されており、この規約に従わないアプリは規約違反として罰せられる可能性があるようだ。少々強権的な印象も受けるが、それだけアップルがユーザーの個人情報保護に注力している証ということもできそうだ。