加速するデジタル化、勝利するのはネット銀行?メガバンク?

これからの時代は通帳も消えていくのかもしれない
ネット銀行が隆盛する一方で、既存のメガバンクもデジタル化へと舵を切ってネット銀行に対抗する姿勢を見せている。その最たるものといえば“通帳の有料化”の動きだろう。これまで一般的だった紙の通帳を有料化することで、アプリ等のオンライン上で利用するデジタル式の通帳への切り替えを促している。しかしこれは童話の「北風と太陽」で言えば北風の手法だ。強引とも取れる移行の推進に不満を持ったユーザーが、「どうせデジタル化を迫られるなら、この機会にネット銀行に移ったほうがメリットある」と感じて離れてしまう可能性も否定できない。
様々な部署のひとつとしてデジタル部門が存在しているであろうメガバンクと、元々デジタル上でのサービス利用が前提で構築されているネット銀行。デジタル化の競争ではネット銀行に一日の長があるだろう。さらにネット銀行は普通預金の金利もメガバンクと比べて高く設定されていることや、前述の楽天銀行やPayPay銀行など各経済圏の恩恵を受けられる銀行が多く存在することも魅力だ。
ネット銀行勢の急成長に対してメガバンクはどのように対抗策を打ち出していくのか。今後の展開にも注目していきたい。
参照元:ネット銀行の口座数が急増、楽天は1000万突破-メガバンク脅かす勢い【Bloomberg】
※サムネイル画像(Image:Ned Snowman / Shutterstock.com)