キャッシュレス決済「ポイント格差」意図的に貯めた、貯めないで10年後には大きな差に?

株式会社クロス・マーケティングによる「ポイントに関する調査(2021年)」が発表された。その結果によると、カードを使ってポイントを貯めている人は全体の9割以上、アプリを使ってポイントを貯めている人も7割オーバーと非常に多くのユーザーがポイントを利用していることが分かった。今回はそんな調査結果から、実はもっともポイントに興味津々な層と、その中で今後起こるであろうポイント格差の危険性について考えていきたい。

近年その重要度がどんどん高まる「ポイント」

ポイント貯めていますか?

 キャッシュレス決済の定着と共に、その重要度を増していった「ポイント」。今やちょっとした「おまけ」という感覚ではなくなり、ユーザーが利用サービスを選ぶ決め手となりうる大事な要素となっている。とくに、ポイントを「できるだけ無駄にしたくない」、「多く獲得したい」というユーザー意識が高まり、1つのグループに生活のサービスをすべてまとめる「経済圏」というライフスタイルが昨年度は大きな注目を集めた。
 しかし、ネット上では毎日のように「経済圏」、「ポイ活」、「高還元」などの言葉を目にするが、皆さんの周りは実際にはどうだろうか。厳密にポイントを稼いでいく人もいる一方で、「全くポイントに興味がない」そんな人もいるのではないだろうか。

カードでポイントを貯めている人はおよそ9割

 今回の調査において、「ポイントが貯まるカードやアプリの利用状況」について各年代でばらつきはあるものの、全体で9割もの人々がカードでポイントを貯めていることが分かった。アプリにおいても7割もの人々がポイントを貯めていることが分かり、やはり多くの人々が日常的にポイントを利用しているようだ。
 内訳を見てみると、カード、アプリともにおおむね年齢層が上がるほどポイントの利用率が高くなっていくという意外な結果が分かった。ポイントはネットなどにアクティブに触れてきた若年層よりも高齢層の方が使いこなしているということだろうか。しかし、詳細を見てみるとそうでもないかもしれない。40~60代は「ポイントを意識して貯めているわけではないが、貯まったポイントは利用している」という項目が20代、30代に比べて倍近く高いという結果が出ている。まだまだ金銭面で不安定な若年層よりも余裕がある分、消費が大きく、「知らぬ間にポイントが貯まっているから使う」といった感覚なのかもしれない。

 逆に意図的にポイントを貯めているであろう「ポイントは意識して貯めていて、貯めたポイントも利用している」という回答に絞ってみると、カード、アプリ共に30代男性が非常に高いスコアを出している。サラリーマン層が少ない小遣いのなかで、できるだけうまく駆使しようと意識を持っているのではないだろうか。
 しかし30代男性は意識しているが高いスコアであると同時に「ポイントを貯めていない」という回答も高い割合で存在していることが気になる。結婚したり家を購入したりと、30代はライフステージの変わり目を迎える人も少なくない年代だ。何かと出費の多い時期なだけに、これから10年後20年後、「意図的にポイントを貯めていた人」「貯めていない人」の間に大きな差が出てないといいんだけど…?

参照元:ポイントに関する調査(2021年)【クロス・マーケティング

オトナライフ編集部
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