米デル社製のパソコンやタブレットに脆弱性が発見された。デルは2009年から現在までに製造された約400機種にセキュリティ上の脆弱性が見つかったことを公式に発表し、最新のドライバーへのアップデートを呼びかけている。日本国内でもデルのデバイスのユーザーは多くいる。あなたがもしデルユーザーなら、自分が持っているデバイスが対象となっているか、今すぐに確認して欲しい。ここではどのような脆弱性なのか、その対処法も含めて詳しく説明していく。
2009年から存在していた脆弱性。悪用された形跡は?

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米国のセキュリティ会社・SentinelOneの研究者が、デル社製のWindowsパソコン各種とタブレットなどにセキュリティ上の脆弱性を発見、デルに報告したことで明らかになった。この脆弱性はドライバーファイル「dbutil_2_3.sys」によるもので、侵入者の特権昇格に悪用される恐れがある欠陥だという。要するに、悪意ある何者かが侵入した場合、大切な情報が盗まれたり、最悪あなたのデバイスが乗っ取られてしまう危険性もあるということだ。
高品質で低価格なことから、レノボやアップルなどに並び世界的にも人気が高いデルのパソコン。数多くのユーザーを抱えている上、2009年から10年以上の期間で製造された、「ChengMing 3991」「Dell G7 7790」「Dell Precision 7920 XL Tower」「Inspiron 7500」「Latitude Rugged 7424」など多数の機種が対象となるため、世界中で数億台にも及ぶという。対象機種は公式サイトで確認できるので、デルユーザーは今すぐに確認を。
デルの公式発表によれば、今のところこの脆弱性が悪用された形跡は見られない、とのこと。しかし、この脆弱性を利用した詐欺の可能性も十分に考えられるので、被害に合わないよう注意が必要だ。