映りの悪いアナログテレビの上部を叩いたら、きれいに映るようになる……などという都市伝説があったのも今は昔。だが、「USB3.0はゆっくり差し込めば2.0、素早く差し込めば3.0になる」という、事実かデマなのかわからないような、しかし本当の話がツイッター上で話題となっている。USB3.0は登場以来、データの転送速度や電力供給量などの点で従来品から大きく性能が向上し、いまだに現役で活躍している優秀規格。なぜ「おっちょこちょいな子ども」みたいな仕様がデジタル機器にあるのだろうか。
互換性のために起こった悲劇。先端部分はUSB2.0と共通

USB3.0は端子内部が青だが、一部には青でない製品もあるので注意
USB 3.0は、パソコンと外付けストレージなどの周辺機器の接続などに利用されており、データ転送速度が最大5Gbps(理論値)と、USB2.0が480Mbpsであることを考えれば非常に高速で、USBハブを接続すれば多数のUSB機器をつなぐことができるなどの特長をもっている。USB3.0に対応していることが必要条件となるが、話題のきっかけとなった漫画家のボーン(@bourne_goal)さんはバッファロー製のUSB3.2 Gen1対応外付けSSDを購入し、PlayStation 4に接続してもエラーが出ていたそう。
これはUSB 3.0のType-Aコネクタ(パソコンに挿し込む端子)は、USB 2.0コネクタの根元に3.0用の端子(ピン)を追加したもので、接続先に奥まで差し込むことでようやくUSB 3.0デバイスだと認識されることによる現象。つまりゆっくり差し込むと、奥までたどり着く前に先端のUSB2.0端子部分だけで状態を判断し、パソコン側は「接続されたのはUSB2.0デバイス」だと早とちりしてしまう。これは不具合でもなんでもなく、USB2.0との互換性を保つためであり、正式な仕様とのこと。