不朽の名作で市場シェア拡大を図る?

プライム・ビデオも最大のライバル・Netflixも2020年に業界シェアを伸ばした(ジェムパートナーズ調べ)
Amazonが過去の名作映画の権利を多数獲得し、プライム・ビデオで独占配信できるとなれば動画配信サービス市場にも影響を及ぼすことは確実だ。プライム・ビデオの競争力はアップし、市場シェアの拡大につながることだろう。
エンターテイメント業界を中心としたマーケティング会社・GEM Partners株式会社(ジェムパートナーズ)が2月に発表した「動画配信(VOD)市場規模」によれば、日本国内における定額制動画配信(SVOD)の全体市場規模は推計3,894億円。プライム・ビデオはそのうちの12.6%を占めて業界2位のシェアを獲得しているとされている。しかし1位のNetflixは19.5%とコロナ禍で一気にシェアを拡大した格好だ。これ以上離されるわけにいかないプライム・ビデオとしてはなんらかの起爆剤が必要なのは確実で、今回はMGMの持つ作品群に期待を寄せているのかもしれない。
近年の動画配信サービスでは、質の高い“オリジナル作品”の豊富さが競争力の要因として取り上げられることも少なくない。しかし当然ながら“不朽の名作”の需要も健在で、プライム・ビデオでしか見られない作品が多数あるならばそれが大きな強みとなるだろう。
AmazonのMGM買収成功によってプライム・ビデオの躍進へとつながるのか。今後も動画配信サービスのシェア争いから目が離せなくなりそうだ。
参照元:米Amazon、映画製作大手MGMを9200億円で買収 Netflix対抗【ABEMA TIMES】
出典元:定額制動画配信(SVOD)のサービス別市場シェア推移【ジェムパートナーズ】
※サムネイル画像(Image:AhmadDanialZulhilmi / Shutterstock.com)