このままではスマホでもガラパゴス状態不可避か

北欧でも局地的にアップル人気が高まっている(アウンコンサルティング調べ)
世界的には劣勢のiOS・iPhoneだが、前述の日本をはじめアメリカやカナダ・オーストラリア・イギリスといった英語圏の国々では多数派となっていることがわかる。さらにはデンマーク・スウェーデン・ノルウェーといった北欧の国々やスイス、台湾でもAndroidを上回った。
しかし羅列していくと多そうに感じるが、今回の調査で数字が公開された国と地域は40カ所。大半のところではAndroidスマホのほうがメジャーなのだ。しかもiOSの比率が高い場合でも、シェア50.40%のイギリスや49.43%の台湾(Androidは49.40%)など、非常に拮抗している場合も存在する。アップルのあるアメリカですらiOSの比率は59.17%。日本の66%という圧倒的な数字がむしろ異常なのだ。
日本では楽天モバイルでもついにiPhoneの取扱いがはじまり、キャリア4社すべてがiPhoneを販売するかたちとなったことは記憶に新しい。iPhoneは日本国内ではシェア拡大のための大切な武器なのだ。
iPhoneがアップルの技術の粋を結集した優秀なデバイスであることは間違いないのだが、日本のiPhone信仰は世界的にみれば少々異常なレベルと言わざるを得ない。今後も独自のトレンドが先鋭化していくと、ガラケー時代と同様にスマホでも“ガラパゴス化”してしまわないかが心配だ。
出典元:世界40カ国、主要OS・機種シェア状況 【2021年5月】【アウンコンサルティング株式会社】
※サムネイル画像(Image:Nebojsa Markovic / Shutterstock.com)