ツイッターは迷走しているのだろうか。今回報じられた内容によると、現在ツイッターは「いいね」にフェイスブックのようなリアクション機能の実装を目指しているとされ、そのリアクションの種類には既存のハートマークだけでなく「うーん」「悲しい」といった感情も表現が可能になるようだ。この機能が実現すれば、これまで「いいね」でしか伝えられなかった感情の機微をより正確に伝えられるようになりそうだ。しかし、それはフェイスブックの真似とも言えそうで…。
今回は、ツイッターの目指す未来は正しいのか、迷走しているのかを考えていきたい。
ツイッター、フェイスブック風のいいねを導入?
アメリカのWebメディア・9to5Macが現地時間の5月29日に報じたところによると、現在ツイッターに実装されているいいね機能に様々なリアクションが追加される、という情報がリークされているという。引用されたリーカーの投稿では、既存のハートマークのいいねや「面白いね」、さらには「うーん」「悲しいね」のようなネガティブな感情を表す内容も追加されることが伝えられている。
ツイッターでは2015年に☆マークの「ファボ(お気に入り)」からハートマークのいいねに変更された経緯がある。その際には一部のユーザーから「悲しい内容のツイートに同情するとき、いいねだと違和感があって嫌だ」といった、「ファボに戻してほしい」という反応があったことも事実だ。今回のリークが事実であったとすれば、6年越しにユーザーの声に応えたことにもなるのかもしれない。
一方で最近のツイッターは迷走気味であることも事実。年明けに流行したSNS・クラブハウスを意識したと思わざるを得ない音声チャット「スペース」の提供を開始したり、間もなく実装されるというサブスク「Twitter Blue」では「投稿後一定時間ツイートを取り消せる」機能があまり一般人には馴染まない内容だとして注目されたり。あまりユーザーにハマっているとは言い難い新サービスを次々立ち上げている。
加えてフェイスブックの真似のようなスタイルのいいねを導入するとなれば、ますます「これは何のSNSだったっけ…?」感が強まってしまうのではないだろうか。
現在は多くのSNSが人気を博し、それぞれが強みを活かして差別化を図りながら生き残りに必死になっている。そんな中で他サービスの真似で相手のシェアを奪うような動きは、確かに有効かもしれないが格好が悪いと言わざるを得ない。
ツイッターにはぜひとも他人の模倣ではなくオリジナリティでSNSの覇権を握っていただきたい。今後のSNS業界のシェア争いにも要注目だ。
参照元:Twitterの「いいね」がFacebook風に変更されるとの噂【iPhone Mania】
※サムネイル画像(Image:Natee Meepian / Shutterstock.com)