ヤフーグループで「Yahoo! JAPANカード」を発行しているワイジェイカード株式会社が、今年の10月1日に「PayPayカード株式会社」に商号変更する。商号変更自体は2020年7月に発表されていたが、ようやく変更日時が決定した模様。このため、ヤフーグループのもう1枚のクレジットカード「PayPayカード」が10月に誕生するのではないか、と噂されている。熾烈なシェア争いを繰り広げている楽天グループに勝つための、ひとつの武器となり得るだろうか。
PayPayブランド強化のための商号変更は10月に決定
商号変更は、ヤフーグループを傘下に持つZホールディングスが発表したブランド統一の一環で、QRコード決済「PayPay」との連携強化とわかりやすい名称とすることでユーザーに親しみを持ってもらうことが目的。Zホールディングスは他にも金融サービスをPayPayブランドに統一しており、ジャパンネット銀行はPayPay銀行に、証券サービスのワンタップバイはPayPay証券に、保険サービスのYahoo! 保険もPayPay保険に変わるなど、サービス名・社名共に変更済み。PayPayカード株式会社が最後の変更となった。
同社からの発表によれば「準備が整い次第、Yahoo! JAPANカードに加え、新サービスとしてPayPayカードのリリースを予定」とあるため、Yahoo! JAPANカードがすぐに使えなくなるわけではなさそうだが、いつか統合される可能性は高い。社名変更と同時に新カードの募集がスタートする場合、2020年9月頃には新カードの内容が明らかになるともみられており、Yahoo! JAPANカードよりお得なキャンペーンやPayPayアプリのリリース時より大規模なキャンペーンが展開されるかも、と期待が高まっている。
PayPayは3,803万人の登録者数(2021年3月末時点)を誇り、加盟店数は36万か所。PayPayとYahoo! JAPANカードを紐づけて決済すると0.5~1.5%のボーナス特典があるなど、ユーザーの囲い込みを行ってきたが、今後はますます強化されるだろう。
ソフトバンクの決算説明会の資料によれば、PayPayが目指すのは、単なる決済アプリから飛躍し、スマホユーザに対してオンライン・オフラインを問わずに決済を軸としたサービスを提供する“スーパーアプリ”になることだ。7月からはヤフーグループのサービスを使えば使うほどお得になるプログラム「PayPayステップ」の内容をリニューアルすると発表されており、PayPayだけではなく、グループ全体のサービス利用率を向上させる狙いもあるよう。
何かと比較される楽天グループは、漢字・アルファベットの表記の違いはあれど多くのサービス名に「楽天」の文字を組み入れていたが、これで楽天ブランドに対抗できる巨大なブランドが誕生することになる。両社のシェア争いのカギをなり得るか、注目したい。
●Zホールディングス株式会社(公式)は→こちら
●ワイジェイカード株式会社(公式)は→こちら
参考元:今年10月に発足するPayPayカード株式会社が「PayPayカード」を発行する可能性【@DIME】
※サムネイル画像(Image:card.yahoo.co.jp)