もしやiPhoneで盗撮や盗聴されている!? 画面右上に表示される緑色や黄色の謎の点(・)って何?

最近、アナタのiPhoneの画面右上に、時々、緑色や黄色の謎の点(・)が表示されていることがないだろうか?「もしかして、何者かがこっそりアナタのiPhoneにスパイツールを仕込んで“盗撮”や“盗聴”しているの!?」と不安になっている人もいるかもしれない。果たしてiPhoneに表示される謎の緑色や黄色の点(・)の正体はいったい何なのだろうか……? 

緑色や黄色の点はiOS 14のプライバシー強化機能だった!

 24時間、常に持ち歩いているiPhone。今やiPhoneなしの生活など考えらない人も多いだろう。だが、最近iPhoneの画面右上に時々、緑色や黄色の謎の点(・)が表示されていることがないだろうか? これっていったい何なの? もしかして、何者かが遠隔操作アプリをこっそり仕込んで“盗聴”や“盗撮”してるの!? と不安になっている人もいるかもしれない……。

 だが、安心してほしい。実はこれ、iPhoneのiOS 14以降に追加されたプライバシー強化機能「録音と録画のインジケータ」という機能である。マイクやカメラへのアクセスがあると、ステータスバーに「今マイクやカメラが使用されていますよ」というインジケータ(サイン)を表示するようになっているのだ。もちろん、通常の電話やカメラ撮影でサインが表示されている分には何も心配いらないが、もし、通話や撮影をしていないときにこのサインが表示されたら、何者かがiPhoneで盗撮や盗聴している可能性が高い。たとえば、フィッシング詐欺被害に遭ってiPhoneを乗っ取られてしまったたり、信頼している友人や恋人に「防犯目的や紛失したときのために入れておいた方がいいよ」などと勧められ、疑いもせず自ら盗聴・盗撮アプリをインストールさせられているかもしれないのだ……。

親しい人に「防犯目的や紛失したときのために入れておいた方がいいよ」などと勧められた遠隔操作アプリで、盗聴や盗撮される事例もあるらしい

勝手にカメラやマイクが使われていないかチェック!

 iPhoneでアプリ使用時に頻繁に求められるのが、位置情報やカメラ、マイクへのアクセス許可だ。だが、なかにはアクセス許可をスルーし、カメラやマイクを遠隔起動させ、ユーザーの知らぬ間に盗撮や盗聴できるアプリも存在する。
 そこでiOS 14のアップデートでは、カメラやマイクの使用時に、iPhoneの画面右上に小さなサインを表示させる「録音と録画のインジケータ」という機能が新たに搭載された。注意しないと見逃してしまうほど小さなものだが、もし、カメラやマイクを必要としないシーンでこのインジケーターが現れたら要注意! この小さなインジケーターで盗撮や盗聴されていることが分かるのだ。また、機内モードへの変更や画面の明るさを調整するコントロールセンター画面でも、直近のマイク&カメラの利用が分かるようなっているので、もし、iPhoneのiOSが「14」以前のままなら、セキュリティを強化する意味でも、今すぐアップデートしておこう。

iOS 14では、マイクの使用中に画面右上にオレンジのサインが表示される(左写真)。カメラを使用しているときはグリーンのサインが表示される(右写真)

ホームボタンがあるiPhone(iPhone 8以降)は画面を下から上にスワイプ、ホームボタンのないiPhone(iPhone X以降)は、画面の右上隅から下にスワイプするとコントロールセンター画面が開き、直近のマイクやカメラの利用を確認できる

画面右上にサインが出たらどうすればいいの?

 LINEで通話しているときやカメラで撮影しているときなど、ユーザー自らがカメラやマイクを使用しているときに、グリーンやオレンジのサインが表示されるのは問題ない。しかし、そのような機能を使用していないときにこのサインが表示されたら、いったいどのように対処すればいいのだろうか? そんなときは慌てずに、iPhoneの「プライバシー」にある「カメラ」や「マイク」の項目を開いてみよう。もし、許可した覚えのない怪しいアプリが登録されていたら、即刻削除してしまえばいいのだ。 

怪しい挙動を確認したら、「設定」の「プライバシー」から(左写真)、「カメラ」または「マイク」の項目をタップして、怪しいアプリを即刻削除しよう(左写真)

文=小沢陽子/編集・ライター

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