有料化でも店側は解約できない?「ないと困る」と思わせる仕組み

PayPayヘビーユーザーである筆者の個人的な意見ではあるが、ランチで使えるお店と使えないお店があったら、使える方を選択する可能性は非常に高い
デジタルメディア・日経XTRENDにて、大坪氏は「決済手数料を取る時期までにより多くのユーザーを獲得すれば、加盟店もPayPayをやめれば集客に影響が出ると考え、解約しづらくなる」と述べている。つまり、ユーザー数が増えれば増えるほど、加盟店にとって解約のデメリットが大きくなるということだ。
ユーザー間において1円単位で手数料無料にて送金できるPayPayは、食事や宿泊費の割り勘などで非常に役に立つ。すると、仲間の中で自分だけPayPayを持っていないと迷惑をかけてしまうため、PayPayユーザーに仲間入りする。こうしてユーザーにとって便利な機能を搭載することで、PayPayがユーザーにとって「無いと不便」な状況を作り出してきた。これについて大坪氏は、「ユーザーが増えれば増えるほど、サービスの利便性や訴求力が高まる特性をうまく利用したわけだ」と説明している。
巧みな戦略で会員数を増やしてきたPayPay。これだけ包囲されれば、店側は手数料を払ってでも加盟店で居続けざるを得ない。手数料がいくらになるかはわからないが、手数料の損失よりも、解約による機会損失の方が大きいなんてこともおおいにありそうだ。
参照元:独走PayPayが投資回収ターンに 何重もの「やめさせない」仕掛け【日経クロストレンド】