楽天銀行1,100万口座突破! メガバンクを蹴散らし、楽天 vs PayPayの競争勃発不可避?

楽天銀行の勢いが止まらない。2021年1月に国内のインターネット銀行として初めて1,000万口座の大台を突破したことで注目を集めた楽天銀行だったが、その勢いはさらに加速しわずか6カ月で1,100万口座に急拡大しているという。近年その存在感を強め続けているネット銀行だが、いったい既存の銀行と何が違うのだろうか…?今回はネット銀行の魅力とその中でも抜けた顧客獲得力を持つ楽天銀行の強みについてお伝えしていきたい。

楽天銀行がネット銀行初の1,100万口座突破!

(Image:rakuten-bank.co.jp)

ネット銀行で初の1,100万口座を達成した楽天銀行(画像:楽天銀行リリースより引用)

 楽天銀行は7月5日、プレスリリースで「7月4日に国内ネット銀行で初の1,100万口座(解約済み口座数を除く)を突破した」と発表。加えて同行史上過去最短となる「約6カ月での100万口座増加」したことも明らかにしている。大まかに言って、1日に6,000件弱の新規口座が開設されている計算だ。この数字からも、その勢いが尋常でないことがわかるだろう。

 楽天銀行といえば、年明け早々の1月19日に「1,000万口座到達」を宣言し、その際にも「楽天銀行として最短の約7カ月での100万口座増加となりました」とも伝えたばかり。その最短記録を早々に更新したということは、現在楽天銀行の支持が加速度的に増えていると言ってよさそうだ。

 また、給与振込の受取口座に設定するサラリーマンなども増えているようで、「単体預金残高は2021年6月末に6兆円を突破」したことも同リリースで伝えている。いったいなぜこれほどにユーザーが増えてきているのだろうか…?

筆者はメガバンクの100倍となる0.10%の金利に引かれて口座開設をしてしまった。数年先には、銀行は楽天ですが? PayPayですか?「振込(送金)はペイで」なんていう光景が浮かんでしまう

 実は、現在楽天銀行に限らず多くのネット銀行が躍進を遂げているのだ。住信SBIネット銀行でも2020年11月に預金総残高が6兆円を突破したことが発表された。2020年4月に行名を変更したauじぶん銀行でも、2020年6月に預金口座数が400万口座を超え、2021年3月時点の預金残高は1.9兆円に迫る数字を記録している。

 ここまでネット銀行が成長している要因は複数考えられる。「スマホアプリで銀行取引を完結できる」ことも魅力のひとつに違いない。ちょっと気になったときにスマホでパッと預金額を確認できるのは非常に便利だ。

 また、“ネット銀行の金利の高さ”も外せないポイントだろう。メガバンクの金利が軒並み0.001%(普通預金の場合)という時代に、0.02%と20倍の金利の楽天銀行をはじめ、多くの銀行でメガバンクを上回る金利が設定されているのだ。さらに楽天銀行では楽天証券との口座連携サービス「マネーブリッジ」を利用すると、メガバンクの100倍となる0.10%にまで金利がアップする仕組みだ。加えて楽天証券での取引に応じて楽天ポイントが貯まるプログラムも設定されており、楽天経済圏のユーザーであれば使わない手は無いとも言えるほどの優遇ぶりが魅力となって、今回の加速度的な口座数の増加につながったと考えられる。

 楽天銀行の1,100万口座突破が楽天経済圏での優遇施策に後押しされたものであれば、その勢いはまだまだ続くことが予想される。また、楽天と経済圏争いが白熱しているソフトバンクでも4月に商号変更によりPayPay銀行が誕生したばかり。今後そのシナジーを活かした拡大戦略を取る可能性も十分にあり得るだろう。
 今後、ネット銀行業界でも楽天 vs PayPayの覇権争いが始まるのだろうか。もしそうなれば、数年後には「銀行は楽天銀行かPayPay銀行」という二者択一の時代が到来しているかもしれない。今後の動向に注目していきたい。

参照元:国内のインターネット銀行として初めて1,100万口座を突破【楽天銀行

オトナライフ編集部
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