ブランド総合研究所が実施した調査「第3回地域版SDGs調査2021」の結果が発表された。これはSDGsの認知度や幸福度などの持続性、それらを阻害する悩みや課題など142項目の指標を数値化したもの。各都道府県から約350人ずつ、合計約16,300人から回答を得ており、幸福度が高いのは九州など南国に集中する結果となった。あなたが住んでいる都道府県が何位なのかも確認してみてほしい。
3位は熊本県、2位は宮崎県、1位は南のあの県
同調査では「あなたは幸せですか?」という設問に対し、「とても幸せ」から「全く幸せではない」までの5段階で回答。それぞれ100点、75点、50点、25点、0点の比重で加重平均したものを幸福度としている。
その結果、最も幸福度が高いのは前年2位だった沖縄県だった。同県は「とても幸せ」が42.2%、「少し幸せ」が37.4%と、住民のおよそ8割が幸せを感じているようで、「全く幸せではない」はわずか1.6%、「あまり幸せではない」も6.4%とネガティブな意見はごくわずか。幸福度は78.1点と前年の72.2点から大きく上昇した。また、前年まで2年連続1位を獲得していた宮崎県は73.0点で2位にダウン。幸福度も1点下がったものの、幸福を感じている人が安定して多いようだ。3位は熊本県の72.4点。
奇しくも上位3位までを九州が占めており、南国に住んでいるとおおらかになって幸せを感じやすいのかなぁ……などと考えてしまう。また、今回71.7点を獲得した岡山県は6位につけており、前回38位からの大幅ランクアップを遂げた。一体何がそれほど幸福を感じさせるようになったのか、知りたいところだ。
一方、ランキングの下位を見ると45位の東京都や46位の神奈川県など首都圏が目立つ。東京都は前年25位と平均的な順位だったことを考えると、コロナ禍の影響を強く受け、ストレスを解消できずにここまで来てしまったのかなぁなどと邪推してしまう。また、40位の秋田県、41位の岩手県、43位の青森県、44位の福島県と東北地方も下位に名を連ねており、関東・東北の東日本と幸福度の高い九州の差を感じてしまう。
全体で見ると、回答者の29.1%が「とても幸せ」、36.8%が「少し幸せ」と答えており、3人に2人が大なり小なり幸せを感じている様子。どちらの割合も前年調査よりも増加しているので、日本全体で見ると幸福度は上昇しているということになる。
「あなたは幸せですか?」と聞かれても、幸せを感じる面と不満を感じる面と両方あるだろうとか、上を見出したらキリがないなどと思うが、こんなことをごちゃごちゃ考えるのは筆者が南国在住ではないからだろうか。
出典元:地域のSDGs を評価している人ほど、幸福度が高いことが判明(PDF)【ブランド総合研究所】