7月9日、ソニーのハイエンドスマホ「Xperia 1 III(エクスペリア・ワン・マークスリー)」が発売された。前機種「Xperia 1 II」でも十分完成度が高かったので、本機種ではどの機能が強化されたのか、以前から多方面で取り上げられていた。知れば、その質の高さに手に入れたくなるところだが、なんせ高額。3キャリアの総額にもばらつきがあるのも気になる。
ドコモユーザーにXperiaファンが多いことが最安値を後押し

フラットな背面やパンチホールのない平面ディスプレイは前機種を踏襲
ソニーのハイエンドスマートフォン・Xperia 1 IIIは、画面比率21対9の6.5インチディスプレイ、最上位スマホ向けのチップセット「Snapdragon 888」、メモリー12GB、ストレージ256GB/512GBを搭載するフラグシップ機。
ゲーミングスマホとまではいかないが、スクロールも遅延が少なく見やすく、美しい描写は写真や動画の視聴でも快適と評価が高い。また、搭載しているレンズは、35mm判換算で16mmの超広角カメラ、24mmの広角メインカメラ、70mmと105mmの望遠カメラの4つ。このうち、70mmと105mmのレンズは、「世界初」という可変式望遠レンズを採用している。音響関連も申し分ない性能で、ソニーの最新技術の粋を集めているのがわかる高スペックなため、高額になるのも無理はない。
このXperia 1 IIIが、7月9日よりNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの通信キャリア3社で一斉に発売された。端末価格は、NTTドコモ版は15万4,440円(「スマホおかえしプログラム」対象)、au版は17万8,000円(「かえトクプログラム」対象)、ソフトバンク版は18万8,640円(「トクするサポート+」対象)と設定。
前機種・Xperia 1 IIの端末価格は、NTTドコモ版が11万8,052円、au版が13万3,600円、(ソフトバンクは取り扱いなし)だったので、比較すると約3割の値を上げたことになる。
3キャリアの中でNTTドコモが最安値となった背景には、もともとXperiaユーザーがとても多い点にある。機種変更需要も多く、納入台数もそれなりにあるため、ボリュームディスカウントが効いている可能性が極めて高い。一方、iPhoneやAQUOSユーザーが多いとされるソフトバンクは、Xperiaの納入台数はNTTドコモと比べれば圧倒的に少ないだろう。実際、昨年はXperia 1 IIの納入を見送っている。機種変更需要が見込めないとなれば、納入台数も少なく、納入価格が高めでもおかしくない。auにいたっては、「最近、ハイエンドが売れず、納入台数が厳しくなっている」というメーカーからの声があるようだ。