2021年7月20日、アップルが米国特許商標庁(USPTO)から新たに特許を取得した。それは、巻き取り型ディスプレイを備えたiPhoneもしくはiPadらしきデバイスに関する特許だという。未来感溢れるニュースに、ワクワクが止まらない。では、その内容を詳しく見ていこう。
アップルが新たに取得した特許とは?
今回、アップルが米国特許商標庁(USPTO)から取得した特許名は「展開可能な巻き取り型ディスプレイを備えた電子機器」。つまり、曲げたり折りたたんだりできるiPhoneに関する特許が、この度アップルに付与されたのだ。実は、アップルは2014年から「カーボンナノチューブによるプリント回路を搭載した電子機器」という特許を出願していた。長年に渡って進めていた研究が、特許として認められたのだ。
特許の図表には、ディスプレイを右に展開することで表示部が広がる様子が示されている。展開前の巻き取り型ディスプレイは本体に収納されているが、本体右側を引き出すと横方向に伸びて展開される仕様となっているらしい。最小ではiPhoneに近いサイズとコンパクトながら、巻き取り型ディスプレイを展開すればiPad mini程度までディスプレイが拡大する模様。
また、この特許には「ディスプレイを大きくしすぎると搭載デバイスのサイズも自ずと大きくなってしまう」と記されており、ディスプレイを引き出して展開可能な巻き取り型ディスプレイの意義を説明する箇所もある。
各社開発中!?展開可能な巻き取り型ディスプレイの時代到来するか
展開可能な巻き取り型ディスプレイと聞くと、 LGの「LG Rollable」を思い浮かべた方も多いのではないだろうか。世界最大級の家電・技術見本市「CES 2021」のプレスカンファレンス映像で登場し話題となったが、その後一転してLGはスマートフォン事業撤退を発表。実製品の発売を楽しみにしていた人々はがっかりしたことだろう。
しかし、今回取得した特許から、アップルも画面巻き取り型デバイスを研究開発している可能性が高いとみられる。かつ、グーグルも折りたたみGoogle Pixelと巻き取り型Google Pixelを開発中とされており、OPPOからはコンセプトモデルとしてローラブルディスプレイのOPPO X 2021が発表されている。今後の業界の動向に期待できそうだ。
現在、アップルは今回の特許取得についてコメントを出しておらず、リーク情報もないため、実製品が発売されるかは定かではない。しかし将来、展開可能な巻き取り型ディスプレイのiPhoneが発売され、普段はコンパクトでも動画再生の時はビッグサイズで快適!となれば、最高だ。さらに、各メーカーから発売され、メーカーやモデルを選べるようになれば、それも消費者にとっては嬉しいこと。今後、アップルをはじめとする各メーカーから何らかの発表があるまで、楽しみに待っていよう。
参考元:折りたたみiPhoneに加え、画面巻き取り型iPhoneも開発か?特許取得【iPhone Mania】
※サムネイル画像(Image:K303 / Shutterstock.com)