中国のスマートフォンメーカーのシャオミ(Xiaomi)が、ついに世界トップシェアに昇りつめたようだ。シャオミといえば、2021年第2四半期(4~6月)にはアップルを抜き世界2位へと躍り出たことや、ヨーロッパでのスマホ出荷台数では王者・サムスンの牙城(がじょう)を崩しトップシェアに輝いたことが報じられていた。そして今度は全世界のシェアでその強さを発揮してみせたのだ。今回は、初の世界一に輝き躍進が止まらないシャオミについてお伝えしていきたい。
シャオミ(Xiaomi)が初の世界トップシェアを獲得!
調査会社・Counterpointの「2021年6月における全世界スマートフォン販売シェアデータ」によると、シャオミの世界シェアは17.1%となった。2位に15.7%のサムスン、3位にはアップルが14.3%のシェアで続いている。この結果、シャオミが6月に「世界で最もスマホ販売シェアが多いメーカー」に初めて認定されたのだ。また、売上高は前月比で26%増加しており、「最も急成長したスマホメーカー」にも輝いたという。
シャオミはここ1年ほどで一気に力をつけてきた新興のスマホメーカーだ。7月にはIT系市場調査会社・Canalys発表の「2021年第2四半期のスマートフォン市場シェアランキング」で、前年同期比83%アップという驚異的な成長力を見せつけアップルを超える2位へと躍進していた。
また市場調査会社・Strategy Analyticsが8月2日に発表した2021年第2四半期のヨーロッパへのスマートフォン出荷台数でも、これまでトップの座を守ってきたサムスンの1,200万台を超える1,270万台を記録し、ヨーロッパ市場で1位の座を獲得していた。その成長ぶりを考えれば、今回の世界1位も納得の結果と言えるかもしれない。
このままサムスン、アップル、ファーウェイが黙って見ているわけがない?
シャオミは近年、日本市場でもその低価格・高性能という圧倒的なコストパフォーマンスの高さで存在感を高めてきた。およそ1年前には中国のトップメーカーだったファーウェイ(HUAWEI)がアメリカの経済制裁を受けて力を落としている中で、ファーウェイのシェアも吸収するような勢いで成長を遂げている。高コスパを武器にさらなるシェアの拡大も期待できるだろう。
しかし世界のトップメーカーとなったシャオミに対して、ライバルたちがただ指をくわえて見ているだけというわけにもいかない。中国トップの座をシャオミに奪われたファーウェイは、グーグルのAndroid OS利用不可を受けて独自OS「HarmonyOS」を開発。再び市場での影響力を高めようと画策している。また世界トップシェアへの返り咲きを狙うサムスンも、2位陥落の原因は6月にベトナムにある製造工場がストップしたことが大きく影響しているのだ。一時的な不振で落とした順位であれば、製造ラインが正常に戻れば首位奪還もそう難しい話でもないはずだ。
さらにアップルも9月にはiPhoneの2021年モデルの発表が予想されている。新型iPhoneが登場したとなれば、世界中のファンがこぞって購入に動くことは必至。シェアも大きく動くことになるだろう。
果たしてシャオミの好調ぶりを止めるメーカーはどこになるのだろうか。はたまた、この勢いのままさらにシェアを拡大していくのだろうか。今後のスマホシェアにも要注目だ。
参照元:世界のスマホ市場シェアでXiaomiがついに1位の座を獲得【GIGAZINE】
※サムネイル画像(Image:Jack Skeens / Shutterstock.com)