夏を代表する日本の麺類といえばそうめん。つるりとしたのどごしで、食欲のないときでもさっぱりと食べられる。茹で時間も短く、食べたいときにサッと用意できる、夏の食卓の王道メニューだ。
そうめん、とひとことで言っても、日本全国にはブランドそうめんと呼ぶべき、特に美味しいそうめんがたくさんある。今回はねとらぼ調査隊により行われた「そうめん」のブランドで美味しいと思うのはどれ？という人気投票の結果のTOP10をみていこう。あなたの推しそうめんは一体何位だろうか？
全国的な知名度は低いものの、入手困難なレアそうめんもランクイン
お中元の定番でもあるそうめん。夏休みのお昼にも大活躍だ
第10位は「南関素麺」。熊本県玉名郡南関町でつくられており、江戸時代には将軍家に献上されたという記録も。コシの強さとシコシコした食感が特徴で、食べごたえがある。明治中期には200を超える製麺所があったそうだが、現在は10軒ほどになってしまったそう。
第9位は「白石温麺」。そうめんじゃなく“おんめん”？いや、これは「しろいしうーめん」と読む。この名前の由来は、胃病を患った父親のために息子が油を使わない麺（一般的に素麺は製造途中で油を使う）の製法を教わり、それを父親に食べさせたところ、胃病が良くなったという言い伝えから。息子の親を思う温かい心をその名の由来として、温麺（うーめん）と名付けられたそう。
第8位は「稲庭素麺」。こちらも第9位の白石温麺と同様に、油を使わずに仕上げられた素麺で、細く長くナチュラルな小麦の風味が堪能できるのが魅力だ。第7位は「大矢知素麺」。全国的な知名度は高くないが、堂々7位にランクインした。三重県四日市市大矢知地区の特産物。生産量も極めて少なく知る人ぞ知るブランドそうめんと言えるだろう。
6位は「大門素麺」。富山名物として知っている人も多いかもしれない。何と言っても驚くのがその麺の形。一般的にはそうめんはまっすぐの麺を真ん中で束ねてあるが、大門そうめんはぐるぐる巻きにされた、茹でる前のラーメンのような感じの丸まった麺が入っている。その形状から、島田そうめん、丸まげそうめんとも呼ばれている。調理法はその丸まったそうめんを半分に割るところからスタートするから驚き！まったく、初見殺しのそうめんである。調理には注意が必要だが、それだけにつくる楽しみのあるそうめんである。
続いて、誰もが知る有名そうめんがランクインした5位～1位を見ていこう。
独特の太さの半田素麺が4位、1位はやっぱり絹糸のようなあのそうめん！
つけつゆに入れる薬味で、手軽に“味変”ができるのもそうめんの魅力だ
第5位は「小豆島素麺」。こちらの特徴は、そうめんづくりに使う油がゴマ油であること。もちろん食べたときには気づかない程度だが、次回食べるときには意識して食べてみてほしい。第4位は「半田素麺」。徳島県美馬郡つるぎ町半田地区に起源を持ち、なんといってもその独特の太さと丸みを帯びた麺のプリンッとした食感が特徴だ。一見「これってそうめんなの？」と疑ってしまいそうな太さだが、うどんともひやむぎとも違う、半田素麺ならではの食感に、トリコになる人も多い。第3位は「島原素麺」。長崎県南島原市で生産されており、日本での手延べそうめんシェアはなんと約3割なのだとか！
そして第2位は奈良県桜井市を中心に三輪地方で生産されている「三輪素麺」。茹でた後ものびにくく、なめらかな食感だが、驚くべきはその歴史。なんと誕生は紀元前と言われており、他の素麺の歴史を圧倒する！大和三輪の大田田根子命が、大神神社の大神主に命じられてつくった…という言い伝えがあるそうめんで「さすが奈良県さんやで…」と言わざるを得ない、大いなる歴史を感じる素麺だ。
栄えある第1位は「播州素麺（揖保乃糸）」。揖保乃糸は、兵庫県手延素麺協同組合が展開するそうめんをさす。“糸”と名付けられているとおり、絹糸と見紛うような極細麺が特徴で、2位の三輪素麺の4,001票を倍以上上回る9,477票という最強ぶりを見せつける結果となった。
皆さんお気づきになっただろうか。2位で4,001票、1位で9,477票…実はこの投票には25,948票もの投票があったのである！みんなそうめん好きすぎやしないだろうか。
ちなみにつけ麺にすることが多いそうめんだが、筆者のオススメは、つけつゆにごま油を垂らすアレンジ。知っている人も多いかもしれないが、まだ試したことがない人はきっと新しいそうめんワールドが開ける。どうぞお試しあれ。
出典元：【2万5000票集まる】「そうめん（素麺）」の人気ブランドランキングTOP14！ 1位は「播州素麺（揖保乃糸）」に決定！【2021年最新調査結果】【ねとらぼ調査隊】
