「入場者数」「視聴率」「お客様満足度」、世の中にはサービスの人気ぶりを示す指標が数多く存在する。2021年に入ってからは、携帯通信業界の大手4キャリアが揃って“新プラン”を出したこともあり、「契約者数」という指標も頻繁に聞こえてくるようになった。しかしそんな中、“第4のキャリア”楽天モバイルで謎の指標の使い分けが起こっているようだ。はたしてどんな目的でなどというややこしい行為を行っているのだろうか…。
楽天モバイルが使う“累計”契約申込者数とは

2021年8月23日、携帯キャリアサービスとMVNOサービスの合計契約数が500万回線を突破を発表した楽天モバイル(画像: 楽天モバイルリリースより引用)
キャリア各社が自身のサービスの規模を示す際によく使用しているのが「契約者数」だ。これは単純に「現在どれだけのユーザーがこのサービスを契約して使っているか」が把握できるため、多くの場面で見られる表現だ。また、「一人で複数台持ち」というユーザーなどの存在も考慮して、単位に「人」をつけなかったり「契約数」と表現したりすることもあるだろう。
楽天モバイルでは、この契約者数だけでなくたびたび「累計契約申込者数」を公表していることが、現在ネットで注目を集めているという。「累計」という言葉からもわかるように、これは「いままで楽天モバイルと契約を結んだことのある人の数」と捉えるのが一般的だろう。つまり一度契約したあと、解約をしたユーザーも1人にカウントされるのだ。
「累計何万個売れました!」のような消費財的な商品であれば重要な指標かもしれないが、「あのアイドルには累計何万人のファンがいます!」と言われたらちょっとモヤッとしつつ「で、今は?」と思ってしまうのではないだろうか。