iPhone 13登場間近、スマホ販売店での機種変をエサに高額プランに誘導するなどの通報窓口を総務省設置へ

スマホの機種変更は店頭で、という人はまだ多いだろう。良心的なキャリアショップが多いものの、中には機種変更のタイミングを利用し、ユーザーにとって不必要な高額料金プランに誘導する悪質なショップも残念ながら存在する。

そこで総務省は2021年9月10日、悪質なキャリアショップを匿名で通報できるWebフォームを設置した。9月15日には人気スマホシリーズ・iPhoneの最新版「iPhone 13(仮称)」シリーズの発表が予想されており、ショップへの来店客が増えるタイミング。被害を最小限に食い止めてくれるか、期待がかかる。

約4割のショップが「不必要な大容量プランやオプションを勧めたことがある」と回答

(Image:rzoze19 / Shutterstock.com)

このオプションはつけた方がいい?プランはどれがベスト?と迷ってしまう人は多い

 今回総務省が設置したWebフォームは、「携帯電話販売代理店に関する情報提供窓口」→こちらだ。私たちがよく目にする携帯ショップは、その99%が販売代理店だ。高額な料金プランの契約数によってそれぞれの携帯キャリアからの評価が左右され、その評価目標達成時に支払われる報奨金がショップにとっての大きな財源である。

 しかし、その目標はショップ側からすると生やさしいものではない。そのためか、総務省が2021年4月に発表した調査では、4割以上のショップが「本来ユーザーには不必要な高額プランの勧誘をしたことがある」と答えるという、私たちからするとショックな結果も出ている。約4割、これはかなり衝撃的な数字だ。若い世代はもちろん、スマホ事情にそれほど明るくない私たちの親たち・シニア世代にとっては大きな脅威である。

 この状況を打破するには何よりもまず、携帯キャリアから販売代理店への評価基準の見直しが不可欠。各キャリアも評価基準の見直しを表明しているものの、「じゃあ明日から評価を変えます」なんて即効性のある体質の改善にはつなげないのが現実だ。その間にも本来不要な高額料金プランをすすめられ、よくわからないままに契約してしまった、という人が生まれる可能性は否定できないのだ。

 そこで役立つのが、今回設置されたWebフォームである。

不要な高額料金プランの契約に特に注意が必要なのは、私たちの親世代であるシニアだ

 Webフォームでは、利用者のニーズを踏まえない大容量プランやオプションの追加を勧めることを禁止する「適合性の原則違反関係」、端末購入との同時契約で通信料金を割引することを禁止する「通信料金と端末代金の完全分離違反関係」、「その他」の3つについて報告ができる。実名での報告も消費者の希望により可能だが、完全に匿名での通報が可能ということで、安心して通報できるのもメリットだ。提供された情報は、必要に応じて消費者庁や公正取引委員会とも共有される。悪質ショップを殲滅せんとする、国の本気を感じるWebフォームだ。

 さらにこのWebフォーム、なんと通報の具体的な内容の記述は4,000字までOK!違反していると思しきショップでの、詳細かつアツ~い情報が通報できるのも、消費者からするとありがたい。逆に、悪質ショップ側からすると、とんでもなく厄介なWebフォームといえる。「これが設置されましたよ」というだけで、かなり大きな抑止力になりそうだ。

 親元を離れて暮らすオトナライフ読者の方々も多いことだろう。先ほども述べた通り、スマホ事情に疎い世代は、悪質ショップの恰好の餌食になりやすい。今夜、「元気?」と電話するついでに、スマホ事情についてヒアリングするのも、大きな親孝行となるかもしれない。

参照元:総務省、iPhone13発売を前に携帯販売店での高額プラン誘導などの通報窓口設置【iPhone Mania

※サムネイル画像(Image:rzoze19 / Shutterstock.com)

オトナライフ編集部
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