「生ジョッキ缶」転売防止協定も、本当に転売ヤーを止める気あるのか?とネットは失望の声

アサヒビールから2021年4月に発売された「生ジョッキ缶」。中身は通常のスーパードライだが、ふたを開けるとモコモコと泡立ち、まるで居酒屋のビールジョッキで飲むような気分が味わえる、というものだ。その仕掛けのユニークさが話題となり、一時は販売休止になって今も品薄状態かつ、フリマアプリなどでの高額転売が後を絶たない。

そこで、アサヒビールとメルカリが連携し、高額転売対策に乗り出した。だがその方法が「本当に止める気ある?」と言いたくなるシロモノで、ネットからは失望の声が上がっている。

高額転売対策、それは「ユーザーさん、冷静に判断してね!」のメッセージ表示。以上!

警告メッセージが表示されていても売切れが続出している

 その対策というのが、メルカリで「生ジョッキ缶」と検索すると「検索の商品は、価格が急騰している可能性があります。店頭価格を参照いただき、購入においては冷静なご判断をお願いいたします」という警告(?)メッセージが表示される。以上である。メルカリでは定価の倍以上で販売されていても次々と売り切れている状況だ。

 そもそもメルカリによると、酒類を売る行為は酒税法に抵触するおそれがあり、違反行為であるという。にも関わらず、「定価を考えて冷静になってね」みたいなゆる~いメッセージの表示だけで、あとはユーザーの良識におまかせします!という丸投げ状態である。アサヒビールでも公式ブログで注意喚起をするのみ。

 メルカリもアサヒビールも「本当に高額転売を止める気あるの?」とネットでは呆れと失望の声が上がっている。

(Image:coffeehuman / Shutterstock.com)

生ジョッキ缶と同じく、すでに高額転売されつつあるアサヒビールの「マルエフ」

 アサヒビールにも批判の声は多い。販売直後に販売休止となるケースは、「あまりに見通しが甘かったのでは?」という意見だ。さらに2021年9月14日に販売したアサヒ生ビール、通称「マルエフ」もわずか3日後の17日に「供給が追い付かない」として販売休止に。「アサヒの完売商法はもういいよ」と企業そのものへの批判の声も上がっている。そしてマルエフも、生ジョッキ缶と同じような高額転売がすでに始まっているようだ。

メルカリが今回のような高額転売について、禁止や転売ヤーアカウントの凍結、という強い措置を行えない理由、それはネット上では「手数料による収益をアテにしているのではないか」という声も多い。メルカリではユーザーが出品した商品が売れると、販売価格の10%の手数料がメルカリに支払われる。つまり2,000円の品物が売れたら、200円がメルカリに、10万円のものが売れたら1万円がメルカリに……となる。メルカリとしては、高額転売による手数料はとても貴重な収入源というわけである。

 メルカリでの高額転売については、今回の件に限らず他ジャンルでもたびたび問題になってきた。しかしメルカリの対応が甘すぎて、もはや転売ヤーの巣窟であるといっても過言ではない。無法地帯を野放しにし続けているとそのうちキツ~いお叱りが来てもよさそうなものだが、果たしてそんな日は来るのだろうか。

参照元:「生ジョッキ缶」200円が2.5倍に…アサヒビールとメルカリ、転売防止の協定【読売新聞オンライン

※サムネイル画像(Image:coffeehuman / Shutterstock.com)

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