たばこ税、実は喫煙者の66%が「一般財源」であることを知らない。何に使われるの?

2021年10月にたばこ税の増税によりたばこが値上がりし、喫煙者の財布にとって痛手となっている。しかし、たばこの値上がりは今に始まったことではない。ここ数年だけをみても、2020年10月にたばこ税の増税、2019年10月に消費税の増税、2018年10月にたばこ税が増税と、毎年値上がりがあった。たばこ税が増税する背景には、国や地方公共団体の財源の確保といった理由があると思うが、そもそもたばこ税が何に使われているか知っているのだろうか。

今回は、ネットエイジアが喫煙者と非喫煙者500人ずつを対象に実施した「たばこ税に関する調査」を紹介しよう。

増税に対する意識は、喫煙者と非喫煙者では真逆の結果に!

(Image:prtimes.jp)

喫煙者は年齢が上がるにつれて、たばこ税の増税の反対派の割合が多い(ネットエイジア調べ)

 まずは喫煙者への増税に対する設問から。全体のうち「非常に賛成」が3.6%、「やや賛成」が9.0%、「やや反対」が22.4%、「非常に反対」が65.0%。賛成が12.6%に対して反対が87.4%とかなりの差が表れた。反対する理由として、「金銭的負担が増える・値段が高い」が51.3%、「頻繁に上がりすぎ」が20.8%、「不公平感がある」13.0%が上位を占めた。やはり、増税による値上がりそのものに反感を持っているようだ。一方で、賛成の理由として多くみられたのが、「たばこをやめるきっかけになる・喫煙者の減少につながる」の38.1%、「仕方がない」の28.6%。たばこを辞めたい人にとっては、増税が前向きに働いていることが分かった。

 非喫煙者の結果もみていこう。「非常に賛成」が53.6%、「やや賛成」が35.2%、「やや反対」が8.0%、「非常に反対」が3.2%。喫煙者とはうって変わって、賛成意見が88.8%という結果に。賛成の理由として多くみられたのが、「喫煙者減少につながる」が32.7%、「たばこは害・健康によくない」が19.1%。非喫煙者にとっては、たばこ自体に抵抗感を持つ人が多いのかもしれない。

一般財源は、個々の自治体が自由に使い道を決定できる財源(ネットエイジア調べ)

 次は、たばこ税の活用に関する設問だ。「たばこ税が一般財源であることを知っていたか」という質問に対して、喫煙者は66.0%、非喫煙者は78.0%が「知らなかった」と答えた。非喫煙者はそもそもたばこ税を支払っていないため無関心なのも分かるが、喫煙者が自身の支払っている税金がどんなことに使われているかを、半数以上も知らないのは驚きだ。

 また、「地方自治体の一般財源の使いみちとして知っているもの」を問う設問では、「街路・公園・下水道の整備や区画整理」が喫煙者54.6%、非喫煙者65.8%と、唯一過半数を超える認知度となった。2位も「道路・橋りょうの新設や改良」(喫煙者39.6%、非喫煙者45.6%)となり、街のインフラ整備に利用されていることが広く周知されていることがわかった。

 一方、インフラよりももっと身近でその存在を感じやすそうな「小学校・中学校・高等学校の運営・施設建設」(喫煙者30.6%、非喫煙者38.4%)、「一般廃棄物・ごみ・し尿の収集処理」(喫煙者24.6%、非喫煙者31.2%)、「公民館・図書館・博物館の運営・施設建設」(喫煙者24.4%、非喫煙者31.0%)などは意外にも30%台そこそこに収まった。

 毎年のように値上がりしているたばこの価格。ヨーロッパに目を向けると、1箱1,000円以上もする国があるというが、日本もそのうち同等の価格になるのだろうか……。「世のため人のため」と思いながら上がり続けるたばこ税を払い続けるかどうか、喫煙者は少し真剣に考えてみるべきかもしれない。

出典元:モバイルリサーチは→こちら

※サムネイル画像(Image:icosha / Shutterstock.com

オトナライフ編集部
iPhone・Android・SNS・パソコン関連・キャッシュレス、QRコード決済など、さまざまな情報を独自の視点や切り口で発信するニュースサイト
X/Twitter:@otonalife

iPhone/Androidスマホやキャッシュレス決済、SNS、アプリに関する情報サイト[オトナライフ]

関連記事

たばこ税、実は喫煙者の66%が「一般財源」であることを知らない。何に使われるの?のページです。オトナライフは、【ヘルス・ライフ一般財源たばこ税】の最新ニュースをいち早くお届けします。