データセンターにアクセスできないことで、DNSサーバーも不良に

2つの問題が生じたことで対応が後手となり、復旧作業が約6時間に及んだ
今回の障害では、前述したデータセンターにアクセスできないという問題の他に、データセンターとユーザーをつなぐ小規模な施設への影響も確認されている。この施設では、DNSクエリへの応答を行う役割を担っている。DNSとは、ユーザーがブラウザに入力するアドレスを特定のサーバーのIPアドレスに変換するため、インターネットのアドレス帳と呼ばれているもの。フェイスブックでは、この変換したIPアドレス情報をボーダー・ゲートウェイ・プロトコル(BGP)という通信規格を介して他の地域のインターネットに受け渡している。そのため、DNSサーバーがデータセンターと通信できなくなった。
DNSサーバーがデータセンターと通信できなくなると、ネットワークの安全性のためにBGPを使ったネットワーク管理情報のやりとりが無効になる。そのため、DNSサーバーが動作していたとしても通信できないため、「サーバーは稼働しているのに通信ができないという状況に陥ったという。
世界中の人がどこにいても使えるデジタル技術は、私たちの生活をとても便利にしてくれる。しかしひとたびトラブルが起こると、世の中に大きな影響を与えることが改めてわかった。先日も「モバイルSuica」でチャージができない不具合も発生していた。これも便利になったからこそ、一度失ってしまったときにダメージが大きい一例と言えそうだ。
今後開発されるデジタル技術には「トラブル発生にも強い」という側面が求められるだろう。
参照元:なぜFacebookが6時間もダウンしたのかをFacebook幹部が専門家でなくても分かるように説明【GIGAZINE】
※サムネイル画像(Image:Primakov / Shutterstock.com)