ほとんどの端末がRAMをクリアも、CPUとTPMは……

3,000万のデバイスそのうち条件を満たしたCPUは44.4%、RAMは91.05%、TPMは52.55%だった
それでは調査結果を紹介しよう。今回対象となったのは、企業を含む6万の組織で使われている推定3,000万のデバイス。そのうちCPUの条件を満たした端末は44.4%、RAMを満たした端末は91.05%、TPMを満たした端末は52.55%。つまり、すべての条件を満たした端末は、半分もなかったことが分かった。マシンのスペックを上げようとするとどうしてもコストがかかるため、仕事に不自由のない最低限のスペックで端末を導入している会社が多いのかもしれない。
実はTPMについては、物理マシンの場合の比率であって、仮想マシンに対する調査ではTPM 2.0が有効になっているワークステーションはわずか0.23%だったとのこと。仮想マシンでTPMを有効にするためには、TPMパススルー(vTPM)というものを使用する必要があるが、現状ではほとんど利用されていないようだ。
Windows 10のサポート終了は2025年の10月だ。時間にはまだ少し余裕がある。しかし、今後は続々とWindows 11だけでしか対応できないサービスやアプリなどが開発されることも増えてくるだろう。
最悪の場合、ビジネスシーンでWindows 11でしか利用できないサービスが普及し、取引先から「え、まだWindows 11にしてないの?困るよ」と言われてしまう可能性もゼロとは言えないだろう。「今は自分にとっていらない機能ばかりだから」と思わずに、移行する余裕のあるうちに対応した方がよいのかもしれない。
参照元:企業のWindows端末の半数以上がWindows 11を実行できない【TECH+】