エスカレーターでの「歩行が禁止」? 埼玉県の条例化を受け、地元への導入の賛否は真っ二つに

埼玉県で施行された「エスカレーターの安全な利用の促進に関する条例」を受けて、「エスカレーターに関するアンケート」が行なわれた。約80%の回答者が「片側を空けて立ち止まって乗る」と答えたが、本来は「片側を空けずに立ち止まって乗る」が推奨される乗り方。実際に街中でやったら、後ろから舌打ちされそうだ。しかし堅苦しい条例にしてまで正しい乗り方を周知してほしいかと聞かれると、意見は分かれた。

エスカレーターの正しい乗り方、知ってる?

埼玉県の条例でも、決められた罰則規定はないという(日本トレンドリサーチ調べ)

 10月1日から「埼玉県エスカレーターの安全な利用の促進に関する条例」が施行された。9月末から10月頭には知事も参加した街頭キャンペーンが展開され、市民への呼びかけが行なわれた。その条例では利用者の義務として「立ち止まった状態でエスカレーターを利用しなければならない」と定められている。

 埼玉県はこの条例を定めた理由として、エスカレーターに歩いて乗ると、隣をすり抜ける際に荷物や体などが接触して転倒や転落事故を引き起こす恐れがあるためとされていますが、もともとエスカレーターのメーカー各社のほとんどは、同様の理由で「踏段の上を走ったり歩いたりしない」という旨を正しい乗り方として紹介している。

 それに関連して日本トレンドリサーチがアンケートサイト「ボイスノート」などでエスカレーターについての調査を実施し、実際の乗り方や条例の是非について回答を得た。すると約80%の利用者が「片側を空けて立ち止まって乗る」、約15%が「歩く」と答え、正しい乗り方とされる「片側に寄らず2列に並んで立ち止まる」は5%程度にとどまった。

 エスカレーターの正しい乗り方は、知っていても実際の生活には合わないと思う人が多いだろう。「横を開けないと、ぶつかられて危険だから」「駅のホームなどもあるので、急いでいる人がいた時のために片側に寄り乗っている」という意見があるように、正しい乗り方と違っていても“マナー”として定着しているのは片側を空ける乗り方だからだ。

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