2021年10月以降、39都道府県においても順次au回線のローミングが終了されることになった「楽天モバイル」。だが、その影響もあってか、急に圏外になったり電話がつながりにくいといった現象も見られるようだ。そんなときは、基本料0円のpovo2.0を導入してデュアルSIM運用すれば、格安で“自前ローミング”することができるぞ!
ローミング終了で楽天モバイルがつながりにくくなった!?
2020年4月から本格的にサービスを提供した「楽天モバイル」。当初は自社回線が少なく、エリア外ではauのパートナー回線につながるようになっていた。
しかし、楽天モバイルの人口カバー率は2021年9月末時点で92.6%に達するなど、急速にエリアを拡大してきたため、2020年4月から東京で、同年10月からは大阪府や奈良県で、2021年4月には千葉県、埼玉県、神奈川県といった首都圏でもローミングは終了されている。
もちろん、楽天モバイルがauに支払う費用も莫大なものになっているため、2021年10月からは39都道府県においても順次ローミングが終了されることになったというわけだ。
楽天モバイルのローミング終了については→こちらで詳しく解説しているが、筆者の楽天モバイルスマホでも、たまに圏外になったり電話がつながりにくいことがある。これを何とか解決できる方法はないものだろうか……。
基本料0円の「povo2.0」で“自前ローミング”しよう!
もし、楽天モバイルのスマホしかない場合、エリア外では「スマホ決済ができない」「電話やLINEで連絡が取れない」といった不具合が起きることも考えられる。もちろん、先日発生したドコモの大規模通信障害のような事態も想定されるので、楽天モバイル回線1本では心もとない。
そこでおすすめしたいのが、au「povo2.0」とのデュアルSIM運用である。楽天モバイルに加え基本料0円のpovo2.0にも加入しておけば、楽天回線がつながらないエリアがあってもpovo2.0のau回線でネット接続できるようになる。au回線は人口カバー率99.9%なので、ほぼ日本中どこもでネットにつながるだろう。
もちろんpovo2.0はデータトッピングを追加していないと128Kbpsという低速になってしまうが、それでも0円でネットに接続することは可能だ。
つまり、楽天モバイルのau回線によるローミングは終了されたが、au回線の「povo2.0」を利用することで“自前ローミング”すればいいのである。
ただし、povo2.0は半年(180日)に一度、何かしらのトッピングを追加しないと利用停止や契約解除されることになっている。そんなときは、24時間/330円の「データ使い放題」や、7日間/390円の「データ追加1GB」といったトッピングを追加すればOK。年間数百円のトッピング追加だけで、au回線が維持できるのなら安いものだろう。
povo2.0は物理SIMカード以外に「eSIM」も利用できる!
それでは、実際どのように楽天モバイルとpovo2.0をひとつのスマホで併用(デュアルSIM運用)できるのだろうか? その鍵となるのが「eSIM(イーシム)」だ。
「eSIM」とはスマホ本体に埋め込まれた書き換え可能なICチップのことで、物理SIMカードをスマホにささなくてもネット接続ができる。最近ではiPhoneXS/XRシリーズ以降やGoogle Pixel 4a/5a、OPPO Reno 5A/A73などが、すでにeSIM対応に対応しており、物理SIMカード+eSIMでの「デュアルSIM運用」も可能となっている。
デュアルSIM運用については→こちらで解説しているが、楽天モバイルとpovo2.0はいずれもeSIMでの契約もできるので、片方をeSIMで、もう片方を物理SIMカードで契約すれば、楽天モバイルとpovo2.0でのデュアルSIM運用が可能となる。
いかがだろうか? 楽天モバイルユーザーで、もし最近ネット回線が不安定になったという人は、是非、povo2.0を契約してデュアルSIM運用してみよう。自前ローミングすれば、万一、楽天モバイルがつながらないエリアがあっても慌てる必要はない。
なお、povo2.0は契約時の事務手数料、解約手数料も一切かからず、スマホから手軽に申し込める。とくにeSIMなら、自宅にいながら10~20分程度で契約できるはずだ。