iPhoneのプライバシー保護強化もどこ吹く風 Google、YouTube共に過去最高収益を更新!

グーグルの親会社であるアルファベットが、2021年7月~9月期の決算を発表した。それによれば、売上高が前年同期比41%増の651億1,800万ドル、日本円にして約7兆4,300億円。純利益が前年同期比68%増の189億3,600万ドル(約2兆1,600億円)と、大きな成長を見せている。どちらも四半期ベースで過去最高を更新しており、主力のネット広告が好調の様子。コロナ禍によりユーザーのネット利用が増えてきたことで、小売り企業などが広告出稿を増やし続けていることが要因のようだ。

主力のネット広告が好調。小売、金融、旅行業界から引っ張りだこ

ネット内で消費行動が完結することも珍しくない時代となった

過去最高となった売上のうち、ネット広告の売上高は43%増となる531億3,000万ドル。このうちYouTubeの広告は43%増の72億500万ドルで、ネット利用急増の反動がでるのでは、という予想を裏切り、「高水準が持続している」と、グーグルのフィリップ・シンドラー最高事業責任者(CBO)は説明している。他にも、小売り分野の貢献が大きく、メディア・エンターテインメントや金融、旅行業界も好調だったよう。

マスコミ4媒体といわれた「新聞、雑誌、ラジオ、テレビ」への広告出稿は過去の話。2020年の広告出稿費に関する電通による調査を見ても、マスコミ4媒体は2兆2,536億円に対してインターネット広告費は2兆2,290億円と追い抜きそうな勢い。もしかしたら、2021年には逆転しているかもしれない。もはや広告出稿はネットにするか、動画にするか、SNSにするか……と比較検討する時代に突入するといえるだろう。

(Image:Alberto Garcia Guillen / Shutterstock.com)

iOS 14.5ではアプリ間やウェブサイトを横断してのトラッキングは、ユーザーの許可が必要だ

実はネット広告の世界では、アップルによるプライバシー保護強化によってネット広告に影響が出るのではという懸念が浮上していた。これはiPhoneなどのOSである「iOS 14.5」で、広告のためにユーザーを追跡したり、データをアプリ間で共有したりするときに許可を求める、というもの。

しかし、グーグルではユーザーが入力した検索キーワードに関連する広告を表示するサービスが主体のため、アップルによる規制の影響を受けにくかったようだ。ただし、YouTube広告の収益は前年より拡大してはいるが、アナリストの予想は74億ドル(約8,440億円)であったことから、多少の影響はあったといっていいだろう。

グーグルとアップルといえば、ともに世界的IT企業を指す「GAFA」の一角であり、様々なデジタル技術の分野でしのぎを削っていることは読者の方々もご存知のことだろう。グーグルのCEOを務めるスンダー・ピチャイ氏も、AIへの投資を続けることを明言しており、その進化が止まることはなさそうだ。

そのうち身近なデジタル分野にグーグルが進出しすぎるあまり、ネット上での行動はグーグルによって丸裸にされ、消費行動が操られる…なんてこともあり得るかもしれない。

参照元:YouTubeの広告収益は過去最高の8200億円超、Google Cloudも5700億円の収益【GIGAZINE

※サムネイル画像(Image:Alex Yeung / Shutterstock.com)(Image:Valeriya Zankovych / Shutterstock.com)

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