「Photoshop」「Illustrator」がWebブラウザ対応へ! ソフトがなくてもデータ閲覧&コメント可能

デザイナーなどクリエイターにとって必要不可欠といっていいソフト「Photoshop」と「Illustrator」に、ブラウザ対応版が登場することがアドビ(Adobe)より発表された。ブラウザで簡易編集できる機能自体はPhotoshop Express Editorなどの前例があるが、今回はWeb上で共同作業ができるようになるそう。これによりファイルをリンク共有でき、Creative Cloudのメンバーでなくてもフィードバックを送ることができ、有料会員であればオブジェクトの移動や文字入れといった簡単な編集ができるようになるという。

プロジェクトメンバーでのファイル共有が可能となり、コミュニケーションが円滑になる?

(Image:Dipu Thakuria / Shutterstock.com)

アプリのインストールは大きな容量を必要とするため、その点でのメリットも大きい

まず利点として、Webブラウザで動作するため、ソフトのインストールが不要であることが挙げられる。対応ファイルはアドビのクラウド専用ファイル形式「クラウドドキュメント」のみということだが、Photoshopで使用されるpsdデータ、Illustratorで使用されるaiデータは一度ブラウザ版で読み込めば、クラウドドキュメントに変換されるそう。つまり過去に制作したデータであっても、バージョン違いでの不具合はあるかもしれないが、クラウドドキュメントに変換できるというわけだ。

Webブラウザ版は、チーム管理サービス「Adobe Creative Cloud Web」にも組み込まれており、プロジェクトの初期段階から制作完了までをオンラインで完結できるようになる。煩雑になりがちな、チームでのデータ管理やコミュニケーションがこれで解決できると、アドビは自信満々の様子。確かに、これまではビジュアルの共有とコミュニケーションのやりとりは別々のアプリを立ち上げるしかなかったが、それが一つにまとまればちょっとした勘違いやミスも起こりにくそうだ。

ブラウザ版なら、制作中のファイルをどうやってメンバーへ共有しようかという悩みは解決する

リンク共有されたメンバーから送られたコメントは、制作者のデスクトップ版やアプリに直接届く仕組み。ただし、作業の当事者からすれば、ブラウザ上での作業はちょっと躊躇してしまうのではないだろうか。対応ブラウザは「Google Chrome」または「Microsoft Edge(Chromium Edge)」とのことだが、psdデータやaiデータは容量が重いことが多く、ブラウザが重くなって思うように作業が捗らない……という不安が拭い去れないからだ。

アドビによれば、そういったマイナス要素も織り込み済みで、クラウドドキュメントを前提としたエコシステムで開発を進めているそう。エコシステムとは全てのファイル情報をデバイスではなく、クラウドに集約させ、変更する作業だけをそれぞれのツールから指示をさせる仕組みとのこと。「本当にそんなにうまいこといくんだろうか……」と半信半疑だが、2022年の正式リリース時にはきっと解決しているんだろうと楽観視しておく。

今回、Photoshopはパブリックベータ版、Illustratorの方は一部ユーザー向けのプライベートベータ版としてのリリース。参加者からのフィードバックを適宜反映させ、ブラッシュアップしていく予定だ。この機能が広まれば、いよいよどこでも仕事ができるようになっていく予感。ただしそのせいで、「24時間対応できます」みたいなクリエイターが増えなければいいが……。

参照元:「Photoshop」と「Illustrator」にWebブラウザ版 まずはβ版、データ閲覧までなら非会員にも開放【ITmedia NEWS

※サムネイル画像(Image:Dipu Thakuria / Shutterstock.com)

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